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第36話

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 熊男が太い腕を伸ばすと、やにわに精液の海から突き立つブライトのペニスをつかんだ。

「アアアッ!」

 恍惚状態から引き戻されたブライトが叫ぶのにもかまわず、そのまま真上に引っ張ったから、たまらない。

「おらよっ!」

 熊男のかけ声とともに、

 ペニスを支点にして、ブライトの裸体が白濁液の中から持ち上がる。

 ペニスの生えた股間を中心に、その筋肉質ながらスレンダーな躰が、真っ二つに折れ曲がる。

 天井に頭がつくほど背の高い熊男に引きずり上げられ、ブライトは四肢をだらりと下げ、少しずつ上昇する。

 後頭部と踵がくっつくほど折れ曲がった裸体は、勃起し切った大きなペニスだけを直立させ、まるで屠場の枝肉さながらだ。

「ハアア・・・」

 ブライトがかすれ声で、うめいた。

 眼窩の中で眼球がゆっくりと裏返り、徐々に白眼を剥いていく。

 薄い唇がわずかに開き、唾液まみれの舌先が飛び出した。

「だめえ! 千切れちゃう!」

 自重でゴム紐のように伸びていく美青年のペニスを目の当たりにして、僕は思わず叫んだ。

 しかし、誰も僕になんて、関心を払わない。

「具合はどうだ? え?」

 右腕一本でブライトを吊るし上げた熊男が、腕を上下に揺すりながら、ブライトに訊く。

 反動で握られたペニスが伸縮し、上下動が収まると、信じられないほどの長さに伸びていた。

「い…い、いい・・・」

 されるがままに躰の力を抜き、ペニスを軸に折れ曲がったブライトがかすかにうなずいた。

 ここまで酷い目に遭わされているというのに、のけぞり、逆さになったその整った顏には、なぜか、蕩けるような表情が浮かんでいる。

 そのブライトが、口の端から白い泡を吹きながら、言った。

 信じがたい、せりふだった。

「き、も、ち、い、い…。も、もっと…」

 切れ長の目には、ぬめっとした、ひどく淫蕩な輝きが宿っていた。

「ブ、ブライト…感じているの?」

 僕はショックのあまり、棒を呑んだように、立ちすくんだ。

「獣人にレイプされるのが、そんなに、いいの?」
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