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第35話

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 獣人たちの放った精液は、およそあり得ないほど、多量だった。

 片方で、人間の成人男性2人分の量は優にありそうだ。

 その証拠に、口の中と肛門内に射精されて床に転がされたブライトは、卵白の海に沈んだかのように見えた。

 乳白色の液体は、むせるような臭気を放ち、湯気を上げている。

 さすが獣人のものだけあって、人間の僕らの精液に比べ、生臭さが半端ない。

 獣人の射出した乳白色の体液は、ところどころにゼリー状の部分が混じっていて、そこだけ透明だ。

 そのまだらの皮膜を通して、ブライトの桜色に上気した裸身が透けて見えている。

 驚きなのは、ここまでに屈辱的な目に遭わされたにもかかわらず、彼の性器が全く萎えていないことだった。

 いや、それどころか、以前にも増して急角度に湾曲し、勃起度を増しているようなのだ。

 更に、その顔ときたらー。

 顔中精液だらけにされながら、ブライトはなぜか陶然とした表情をしている。

 まるで、甘い蜜をたらふく飲んだ甘い物好きの少女のようにー。

「兄貴、こいつ、まだ勃ってやがるぜ」

 ペニスの先の精液の残滓をブライトの躰の上に落としながら、呆れたような口調で熊男が言った。

「そりゃそうだろうな。おいらたちがイクばっかりで、こいつはまだ逝かせてもらえてないからな」

 同じくブライトの貌に精液の名残りを垂らしながら、豚男がうなずいた。

「しょうがねえ、ここは一丁、ワイが気持ちよくしてやるか」

 げひひと笑う熊男。

「だな。二度と勃てないくらい、とことんやってやろうじゃねえか」

 顎でブライトの直立ペニスを指し示し、豚男が再びうなずいた。


 
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