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第28話

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 豚男が、ブライトのペニスを解放すると同時に、その躰を後ろから羽交い締めにした。

 ペニスを握られ、動きを封印されていたせいで、やすやすと抱き締められるブライト。

 ぶるんっ。

 唸りを上げて跳ね上がった大きな肉の棒が、バシッと6つに割れた腹筋を打つ。

 先っちょが濡れていたのか、遠目にも、ペニスに打たれた後の下腹に、粘つく液が付着したのがわかった。

「や、やめろ…」

 ブライトがもがいた。

 が、豚男はよほどの怪力の持ち主と見えて、ブライトをハグしたまま、びくとも動かない。

「さあ、相棒、好き放題、料理してやれよ」

 豚男の声に、

「おうさっ」

 家具の残骸を蹴散らかして、熊男が立ち上がった。

「手加減してりゃ、いい気になりやがって。このへなちょこがあっ!」

 のっそりとブライトの前に立つと、丸太のような右腕で、その平らな腹をいきなり殴りつけた。

「げふっ」

 二つ折りになるブライト。

 すさまじいパンチが、更に、二発、三発と続く。

「うぎゃっ」

 熊男に蛸殴りにされ、ブライトが血反吐を吐き、がくっと膝を折る。

「この澄ましたアルファ顔が、気に入らねえんだよ!」

 血を見たからなのか、今や熊男は、完全に荒れ狂っている。

 パンチの連打で、ブライトの端正な貌が変形し、まぶたが腫れて垂れ下がる。

「ブライト…」

 僕は胸の前で祈りの形に両手を組んだ。

 神様、どうか、彼を助けてあげてください…。

 僕にできるのは、そう天に祈ることだけだったからだ。

 ブライトはすっかり戦意を喪失したように見えた。

 けれど、その時、僕はあることに気づいて、ハッとなった。

 不思議なことに、ブライトの体の中で、一か所だけ、その印象を裏切っている部位がある。

 あ、あれは、ど、どういうこと…?
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