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「どうしたんですか?」
わざとらしく、僕は先生に訊く。
「嫌だったんですよね? こんなの、もう、やめにしたかったんですよね?」
背けた顔を、下からのぞき込んでやる。
先生は、頬を赤く染めたまま、答えようとしない。
「先生は、ジュリさんのためにしか、射精したくない。だから、こんな乱交パーティみたいなやり方は、不本意だ。この3日間、ジュリさんの意向をくんで我慢してきたけど、もうこんな見世物みたいなセックスには耐えられない、そういうことですよね?」
「そうだったの・・・」
僕の意図を読んだのか、珍しく殊勝な口調で、ジュリが後を引き取った。
「兄貴がそこまで我慢してたなんて、全然知らなかった・・・。この少年を家庭教師先からチョイスしてきたのも、自分の好みというより、この合宿に新たな変態の血を取り入れてあたしを喜ばせるためだったと、そういうわけ?
でもそれが行き過ぎて、自分が凌辱される憂き目に遭わされ、そのことが不本意でたまらないと、そういうことなのね? まあ、愛する兄貴がそこまで拒否るなら、少年に言われるまでもなく、あたしもここでパーティ終了にしちゃうけど」
「・・・ちがう・・・。ちがうんだ」
ゆるゆると先生が首を振る。
首を振りながら、右手をまだ勃起したままのおのれの恥ずかしい肉の棒に伸ばす。
先生の恥棒の先には、松ぼっくり型の電動オナホが被さったままだ。
先生の人差し指がその表面のスイッチに伸びたその時、ジュリの躰越しに佐平が長く太い腕を伸ばして、その手首をつかみ、先生の動きを制止した。
「おや? どうしたんです?」
しらばっくれて、僕は更に訊く。
「まさか、電動オナホのスイッチを? そんなはずないですよね? そんなことしたら、先生、また、気持ちよくなっちゃいますよ?」
「だから・・・」
先生が歯噛みするような声で、言う。
屈辱に耐えているかのように、耳朶まで真っ赤になっている。
「続けろ、と言ってるんだ・・・」
「え? 続けろ? 続けるって、何をです?」
だんだんおもしろくなってきて、僕はヒートアップする。
「りょ・・・りょうじょく・・・」
消え入るような声で、つぶやく先生。
「あのう、声が小さくて、よく聞こえないんですけど」
ばっちり聞こえたが、あえて僕はそう訊き返す。
淫語ほど劣情に火を注ぐアイテムはない。
それを口にすればするほど、ヒトはおのれの本性に気づき、淫らになっていく。
が、先生は意外にしぶとかった。
ひとつ大きくかぶりを振ると、吐き捨てるように、言ったのだ。
「・・・だめだ、これ以上は、口が裂けても、いえない」
「しょうがないわね」
あからさまにため息をついたのは、ジュリだった。
「兄貴がそこまで嫌がるなら。じゃあ、こうしましょう。あたしはまだ足りないから、このまま4人で続きをやる。兄貴は隣の部屋に戻って、自分のベッドでおねんねする。それでいいでしょう?」
「待て」
と、先生が、ジュリの言葉を遮った。
「待てって、まだ何かあるんですか? 僕もジュリさんの提案がベストだと思うけど」
畳みかけるように、僕は訊く。
「いやだというのは、うそだ」
苦しそうに、先生が答えた。
「俺が、言いたいのは・・・その・・・続けてほしいということだ」
「だから、何をです? 何を続けてほしいんですか?」
僕は大声を出した。
「今度こそ、みんなに聞こえるように、はっきり言ってくださいね」
「凌辱」
うつむいたまま、はにかむような口調で、先生が言った。
「俺を、このまま、もっと・・・凌辱してほしい・・・」
わざとらしく、僕は先生に訊く。
「嫌だったんですよね? こんなの、もう、やめにしたかったんですよね?」
背けた顔を、下からのぞき込んでやる。
先生は、頬を赤く染めたまま、答えようとしない。
「先生は、ジュリさんのためにしか、射精したくない。だから、こんな乱交パーティみたいなやり方は、不本意だ。この3日間、ジュリさんの意向をくんで我慢してきたけど、もうこんな見世物みたいなセックスには耐えられない、そういうことですよね?」
「そうだったの・・・」
僕の意図を読んだのか、珍しく殊勝な口調で、ジュリが後を引き取った。
「兄貴がそこまで我慢してたなんて、全然知らなかった・・・。この少年を家庭教師先からチョイスしてきたのも、自分の好みというより、この合宿に新たな変態の血を取り入れてあたしを喜ばせるためだったと、そういうわけ?
でもそれが行き過ぎて、自分が凌辱される憂き目に遭わされ、そのことが不本意でたまらないと、そういうことなのね? まあ、愛する兄貴がそこまで拒否るなら、少年に言われるまでもなく、あたしもここでパーティ終了にしちゃうけど」
「・・・ちがう・・・。ちがうんだ」
ゆるゆると先生が首を振る。
首を振りながら、右手をまだ勃起したままのおのれの恥ずかしい肉の棒に伸ばす。
先生の恥棒の先には、松ぼっくり型の電動オナホが被さったままだ。
先生の人差し指がその表面のスイッチに伸びたその時、ジュリの躰越しに佐平が長く太い腕を伸ばして、その手首をつかみ、先生の動きを制止した。
「おや? どうしたんです?」
しらばっくれて、僕は更に訊く。
「まさか、電動オナホのスイッチを? そんなはずないですよね? そんなことしたら、先生、また、気持ちよくなっちゃいますよ?」
「だから・・・」
先生が歯噛みするような声で、言う。
屈辱に耐えているかのように、耳朶まで真っ赤になっている。
「続けろ、と言ってるんだ・・・」
「え? 続けろ? 続けるって、何をです?」
だんだんおもしろくなってきて、僕はヒートアップする。
「りょ・・・りょうじょく・・・」
消え入るような声で、つぶやく先生。
「あのう、声が小さくて、よく聞こえないんですけど」
ばっちり聞こえたが、あえて僕はそう訊き返す。
淫語ほど劣情に火を注ぐアイテムはない。
それを口にすればするほど、ヒトはおのれの本性に気づき、淫らになっていく。
が、先生は意外にしぶとかった。
ひとつ大きくかぶりを振ると、吐き捨てるように、言ったのだ。
「・・・だめだ、これ以上は、口が裂けても、いえない」
「しょうがないわね」
あからさまにため息をついたのは、ジュリだった。
「兄貴がそこまで嫌がるなら。じゃあ、こうしましょう。あたしはまだ足りないから、このまま4人で続きをやる。兄貴は隣の部屋に戻って、自分のベッドでおねんねする。それでいいでしょう?」
「待て」
と、先生が、ジュリの言葉を遮った。
「待てって、まだ何かあるんですか? 僕もジュリさんの提案がベストだと思うけど」
畳みかけるように、僕は訊く。
「いやだというのは、うそだ」
苦しそうに、先生が答えた。
「俺が、言いたいのは・・・その・・・続けてほしいということだ」
「だから、何をです? 何を続けてほしいんですか?」
僕は大声を出した。
「今度こそ、みんなに聞こえるように、はっきり言ってくださいね」
「凌辱」
うつむいたまま、はにかむような口調で、先生が言った。
「俺を、このまま、もっと・・・凌辱してほしい・・・」
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