Ｒ指定

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　先生の、眼のないウーパールーパーみたいな亀頭が鈴口を尖らせ、再び尿道から白濁液を噴き上げたのは、バスがちょうど停留所についた瞬間のことだった。
「きゃっ！」
「出た！　なに？　あの白いの？」
「あいつ馬鹿？　マジ精液飛ばしやがった！」
　足元に落ちた先生の命のエキスから身を遠ざけ、女子高生たちが騒然となる。
　危ないところだった。
　制服やスカートにでもかかったら、損害賠償を請求されかねない。
　さすがにもう潮時だった。
　僕は先生に駆け寄って立ち上がらせると、アコーデオンドアが開くのももどかしく、バスの外にまろび出た。
　背後から運転手のものらしき怒号が聞えて来たけど、無視して舗道を横切った。
　きっと、先生に床を汚されたことを怒っているのだろう。
　舗道に面して落ち着いた赤レンガ造りの洋館が建っている。
　明治の文明開化の香りを漂わせたその建築物が、大学所属の図書館だった。
　幅の広い階段を、先生に肩を貸しながら登り、回転扉から中に入った。
　天井の高い空間の左側がカウンターで、正面がソファやテーブルが並ぶ閲覧室。
　その左手の壁に両開きの扉があって、自習室というプレートが出ている。
　書架はカウンターから見て正面、僕から見た右半分のスペースすべてだった。
　元日というのに、図書館にはちらほら人影があった。
　大学生だけでなく、高齢者もけっこう来館しているようだ。
「貸し切りじゃなかったんですか？」
　僕は書棚のほうに向かいながら、先生にたずねた。
　てっきり、誰もいないだだっ広い図書館の中で、先生とふたりっきりになれると思っていたのだ。
「俺が大学に交渉して特別に開けてもらったのは、事実さ。ただ、観客もいたほうがスリルがあるだろう？　そう思って、ついでに一般公開することにしたんだよ」
「観客って･･･」
　僕は呆れてコートの下から先生の股間をまさぐった。
「見せる気なんですね？」
「いや･･･隠れながらやる･･･でも、見られたら、それはそれで、仕方がない･･･」
「ほんとは、見られたいんでしょ？」
　案の定、先生の恥棒はまた勃起しかけていた。
　ローターのスイッチは切ってあるのに、衆人環視の場で晒される自分の痴態を想像して、性懲りもなく興奮してきたのだろう。
　何列にも並んだ書架の間を、人気のない一番奥まで進んだ。
「いいですよ。お望み通り、狂わせてあげますから」
　先生を奥の壁を背に立たせると、僕はその体からコートをはぎ取った。
　そしてポケットに手を突っ込み、先生用のローターのリモコンを取り出した。
「まず、ここでさっきの続きと行きましょうか。とびっきりいやらしい姿になって、今度は先生が僕をその気にさせてくださいよ」