バナナの皮を剥くように ~薔薇色の少年~ 

ヤミイ

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176 募る恋情②

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 風呂に入って全身にこびりついた汗と唾液と精液を洗い流すことにした。

 服がないので部屋に備え付けの浴衣を裸の上から着た。

 糊の効いた浴衣はかさついていて、身体を動かすたびに乳首と勃起陰茎の先っちょがこすれて感じてしまう。

 だから自然と内股になり、しなを作る遊女みたいな足取りで廊下を大浴場へと向かった。

 浴場はここへ泊まった時に一度使っていた。

 あの時は、露天風呂でヨミが誰かに抱かれるさまを湯気越しに見せつけられ、嫉妬にひどく苦しめられたものだ。

 だが、期待していたものの、今回は僕ひとりだった。

 ガラス戸を開け、露天風呂に出て探してみても、どこにもヨミの姿はない。

 仕方なく建物内部のスペースに戻り、ブースで身体を洗うことにした。

 ボディシャンプーでひと通り汚れを流してさっぱりすると、欲情がぶり返してくるのを抑えられなくなった。

 原因は鏡だった。

 当然のことながら各ブースとも正面の壁に鏡が設置されているのだが、シャワーを浴びるために立ち上がった際、そこに自分の全身像が映し出されるのを見て、つい催してしまったのだ。

 僕は中肉中背ながら、水泳で鍛えた細マッチョな肉体をしている。

 ほどよく表皮の下に筋肉の発達したその躰は、自分で言うのもなんだけど、なかなかいい線いっていると思う。

 その自慢の裸体が、アルビノの美少年の手と口で開発され、今もこんなにいきり立ってしまっているのだ。

 気がつくと僕はカチコチにしこった陰茎を右手に握りしめ、鏡に向かって扱き始めていた。

 ただ扱くだけでは足りず、左手で乳首をつまみ、コリコリと愛撫する。

 そうしているうちに鏡に映る自身の像がいとしくてたまらなくなってきて、ついつい自分の顔に接吻してしまう。

「アアア…」

 はしたない喘ぎ声を上げながら、キスだけでは飽き足らず、鏡に映る分身の股間へ自分の股間を近づける。

 僕の生殖器官の先はもう半分剥けていて、露出した亀頭は助平な体液で濡れている。

 その鼻面を鏡の中の僕のチンポの先に近づけていくと、向こうもマネして奥から腰を突き出してきた。

 密着し合う濡れた部位と部位。

 冷たい鏡の感触が、怒張した男根の中で蕩けるような快楽に変換される。

「ちゅ、ちゅき…」

 わざと大きく声を上げて喘いでみると、自然、扱く右手にも力が入り、次の瞬間僕はまた、

「い、いく」

 と叫び、猛り狂った肉棒の先の切れ込みから、どびゅっ、どびゅっと白いスキムミルクを噴き出していた。

 
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