176 / 202
175 募る恋情①
しおりを挟む
連れてていかれたのは、以前この屋敷を訪れた時に泊まった部屋だった。
「ここがあなたのお部屋。好きに使ううがいいわ」
そっけなく言って立ち去ろうとしたアヤカだったが、さすがにそれだけでは気の毒に思ったのか、廊下に出たところでいったん立ち止まると、振り返って付け足した。
「ここはもうあなたの家だから、お風呂も遠慮なく入れるわ。あんなことがあったんだから、ひと風呂浴びてきなさいよ。あなた、精液臭くてたまらない」
「あ、ありがとう…」
僕はまだ全裸だった。
器具はすべて外されていたけれど、アヤカに見つめられるだけで、股間の性器が熱を持ってきた。
あれだけ出したのにもう芯が通ったみたいに固くなり、鎌首をもたげているありさまだ。
しかも、あたりを睥睨するようにゆっくりと左右に首を振るさまは、まるっきり独立した生き物である。
「精液だらけの服は洗濯しとくから、しばらくは部屋にある浴衣で過ごしてね。どうせ明日は日曜日で、大学もお休みなんでしょ?」
「あ、う、うん」
僕は両手で股間を隠し、そう答えた。
手のひらに固くなったペニスの先が触れ、かすかな快感が走った。
やばい。
これじゃまるで、色情狂じゃないか。
それというのも、全部、ヨミのせいだ。
ただ見世物にされただけでなく、僕はヨミと咥え合ってしまったのである。
あの時の夢見るような心地といったら、もう…。
ヨミのことを考えると、動悸が激しくなり、喉がからからに乾いてきた。
口の中に頬張った、熱くて硬いヨミの男性器の感触と味わいが、ありありと蘇る。
僕にしゃぶられて、ヨミは確かに気持ちよさそうだった。
あまつさえ、僕の口の中に、聖なるミルクまでぶちまけてくれたのだ。
そして僕が愛したように、ヨミも僕を絶頂に達するまで、しっかりしゃぶり返してくれたのである…。
本当なら、もう一回ずつ、飲ませ合えたはずだった。
あのカエル男が、邪魔さえしなければ…。
でも、今回はこれでよしとしよう。
一つ屋根の下で暮らすようになれば、これからいくらでもヨミと愛し合う機会はつくれるはずだから…。
「そういえば、ヨミは? ヨミはどこの大学に行ってるの?」
言いたいだけ言って立ち去りかけたアヤカの背に僕は慌てて声をかけた。
「さあ」
背中を向けたまま、肩をすくめるジェスチャーで応えるアヤカ。
「そんなの興味ないし。彼が昼間不在なのは、確かだけどね」
本当は、もっと訊きたかった。
例えば、
恋人は?
ヨミに恋人はいるの?
とかー。
この屋敷で、ヨミは誰と寝ているの?
あの写真集に写っていたもうひとりの美少年。
あれは、誰?
とか。
でも、怖くて訊けなかった。
この時僕は、身も心も、すっかりヨミのとりこになってしまっていたのである。
「ここがあなたのお部屋。好きに使ううがいいわ」
そっけなく言って立ち去ろうとしたアヤカだったが、さすがにそれだけでは気の毒に思ったのか、廊下に出たところでいったん立ち止まると、振り返って付け足した。
「ここはもうあなたの家だから、お風呂も遠慮なく入れるわ。あんなことがあったんだから、ひと風呂浴びてきなさいよ。あなた、精液臭くてたまらない」
「あ、ありがとう…」
僕はまだ全裸だった。
器具はすべて外されていたけれど、アヤカに見つめられるだけで、股間の性器が熱を持ってきた。
あれだけ出したのにもう芯が通ったみたいに固くなり、鎌首をもたげているありさまだ。
しかも、あたりを睥睨するようにゆっくりと左右に首を振るさまは、まるっきり独立した生き物である。
「精液だらけの服は洗濯しとくから、しばらくは部屋にある浴衣で過ごしてね。どうせ明日は日曜日で、大学もお休みなんでしょ?」
「あ、う、うん」
僕は両手で股間を隠し、そう答えた。
手のひらに固くなったペニスの先が触れ、かすかな快感が走った。
やばい。
これじゃまるで、色情狂じゃないか。
それというのも、全部、ヨミのせいだ。
ただ見世物にされただけでなく、僕はヨミと咥え合ってしまったのである。
あの時の夢見るような心地といったら、もう…。
ヨミのことを考えると、動悸が激しくなり、喉がからからに乾いてきた。
口の中に頬張った、熱くて硬いヨミの男性器の感触と味わいが、ありありと蘇る。
僕にしゃぶられて、ヨミは確かに気持ちよさそうだった。
あまつさえ、僕の口の中に、聖なるミルクまでぶちまけてくれたのだ。
そして僕が愛したように、ヨミも僕を絶頂に達するまで、しっかりしゃぶり返してくれたのである…。
本当なら、もう一回ずつ、飲ませ合えたはずだった。
あのカエル男が、邪魔さえしなければ…。
でも、今回はこれでよしとしよう。
一つ屋根の下で暮らすようになれば、これからいくらでもヨミと愛し合う機会はつくれるはずだから…。
「そういえば、ヨミは? ヨミはどこの大学に行ってるの?」
言いたいだけ言って立ち去りかけたアヤカの背に僕は慌てて声をかけた。
「さあ」
背中を向けたまま、肩をすくめるジェスチャーで応えるアヤカ。
「そんなの興味ないし。彼が昼間不在なのは、確かだけどね」
本当は、もっと訊きたかった。
例えば、
恋人は?
ヨミに恋人はいるの?
とかー。
この屋敷で、ヨミは誰と寝ているの?
あの写真集に写っていたもうひとりの美少年。
あれは、誰?
とか。
でも、怖くて訊けなかった。
この時僕は、身も心も、すっかりヨミのとりこになってしまっていたのである。
0
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる