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168 見世物にされて⑩

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「残るは乳首だね」

 ヨミがほくそ笑み、媚薬入りローションを指先にとって、僕の右の乳首に近づける。

「や、やめ…」

 僕は思わず顔をそむけてしまう。

 まだスイッチは切ったままなのに、もうすでにペニスと肛門は感じ始めている。

 ここで一番感じる乳首をいじられたら…。

「ほうら、ちょん、ちょん、っと」

 右左と、乳頭に液を塗りつけられた。

「あっ」

 僕が叫んでしまったのは他でもない。

 最初冷たかったのに、すぐに乳首の先端がカーっと熱くなってきたからだ。

 それはペニスも肛門内も同様だった。

 ローションを塗られた箇所が、どんどん熱を持ってくる。
 
 それに加えてローターやスティックにもローションが塗られているため、じわじわと愉悦の波動が広がるのだ。

「僕が上から絆創膏で貼るから、乳首の先にローターをくっつけて」

 ヨミがアヤカに指示を出すと、

「これでいい?」

 アヤカがまず右の乳首が乳輪にめり込むほど強く、ローターを押し付けてきた。

「うん、いいよ。そのまま持っててね」

 言いながら、✖の字にローターを絆創膏で留めるヨミ。

 それを左の乳首にも行うと、一歩下がって僕を見た。

「はい、完成。うん、改めて見ると、なかなか似合ってるよ。和夫ってさ、M男の資質十分あるよね」

「ふたりとも、下がれ」

 ヨミの肩に手を置き、希京が前へ進み出た。

 左手首に、例のウェアラブルウオッチを嵌めている。

 僕の身体に取り付けたローターやスティックを遠隔操作する、あの端末である。

「ヨミ、撮影を頼む。こいつを辱めて、わしらに逆らえないよう、変態である証拠を残すんだ」

「や、やめろ!」

 掴みかかろうとした時だった。

 蝦蟇男の右手が左手の端末をタッチした。

 とたんにすさまじい振動が四か所の性感帯を同時に襲いー。

「あうっ! ぐはあっ!」

 次の瞬間、僕は崩れるように畳の上に倒れ込んでいた。
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