バナナの皮を剥くように ~薔薇色の少年~ 

ヤミイ

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158 双竜邸再び⑱

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 そこから先は、ほとんど記憶にない。

 めくるめく快感に耐えながら、一歩一歩、犬として歩みを進めー。

 気づくと僕は、双竜邸の門を越えていた。

 目の前で玄関が開き、三和木の向こう、一段高くなった廊下に、和服姿の希京が立っている。

 顔じゅうが吹き出物に覆われ、そのぶつぶつの一つひとつから剛毛の生えた容貌は、蟇蛙そっくりだ。

「来たか」

 両の乳首とペニスを紐で縛られ、犬のごとく四つん這いになった全裸の僕を見下ろして、実父が言った。

「ええ、なんとか」

 笑みを浮かべて、ヨミが応えた。

「一応、パパが送った装備は、4つとも身に着けています」

「見せてみろ」

「はい」

 ヨミとアヤカが乳首とペニスから紐をはずし、立つように促した。

 よろめきながら、やっとの思いで立ち上がる。

 びんっ。

 はじかれたように天井を指す肉の棒。

 もうひとつは、ヨミ、おまえが装着したのか?」

 希京の眼は、その肉棒の先っちょに注がれている。

 尿道口からのぞいている尿道スティックの取っ手に気づいたのだ。

「ええまあ…。バスの中では、けっこう危なかったもので」

「甘いな」

 不機嫌そうにかぶりを振る蟇蛙男。

「そんなにこいつが欲しいのか?」

「躰が、ですけど、ね」

 ヨミの唇の両端が、三日月型に吊り上がる。

「それに、反応も抜群にいいし」

「しかし、決まりは決まりだ。今から、審査を始める」

「わかってますって。審査会場は、そこの和室でいいですか」

「ああ」

「アヤカ、手伝って」

 ヨミとアヤカに両側から抱えられ、跳ねる勃起ペニスの重さを股間に感じながら、僕は廊下に上がった。

 アヤカが襖を開けると、広々とした青畳の空間が、目の前に開けた。

 
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