バナナの皮を剥くように ~薔薇色の少年~ 

ヤミイ

文字の大きさ
上 下
147 / 204

146 双竜邸再び①

しおりを挟む
 転がり落ちるように、バスから降りた。

 アスファルトの道路に倒れ込んだ僕は、剥き出しの裸体に紐下着を着けただけの姿だった。

 嬲りものにされた躰はまだ火照り、疼いている。

「そんな格好で外に居たら、警察に捕まっちゃうよ」

 笑い声がして顔を上げると、ラフな服装のヨミがポケットに手を突っ込んで、僕を見下ろしていた。

 やはり、と思う。

 監視役として、ヨミは初めからあのバスに乗車していたというわけだ。

「それに、早く出したいんだろ? 君のペニスったら、まだ勃起がおさまっていない」

 レースの紐下着の逆三角形を持ち上げる肌色の隆起を見て、ヨミが言う。

 彼の言う通りだった。

 僕が辛うじて射精せずにいられるのは、尿道に尿道スティックで蓋をされているからなのだ。

「双竜邸はすぐそこだ。さあ、行こう・・・と言いたいとこだけど」

 ヨミが僕の前にかがみ込み、両手のひらを開いてみせた。

「でも、その前に急いでこれを着けなきゃね。グッズを外したことが父さんにばれたら、間違いなく門前払いだからさ」

 ヨミの手のひらに載っているのは、4つのミニローターである。

 痴漢達が僕の躰から取り外したのを、どうやら回収してきたらしい。

「さあ、立って。僕がつけてあげるから。ああ、でも、一度全裸になったほうがいいかもね」

 ちょうどいい。あそこに手頃な草地がある。

 ガードレールが切れた先に目をやって、ヨミはひとり満足げにうなずいた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

年越しチン玉蕎麦!!

ミクリ21
BL
チン玉……もちろん、ナニのことです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

処理中です...