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142 嬲られる裸体⑦

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「ヨミ、どこに・・・?」

 答えはない。

 首を回してあたりを見回してみたけれど、ヨミの姿らしきものも見あたらなかった。

 そもそも、僕の周囲には痴漢達が肉の壁のように立ち並び、彼らの裸の下半身しか目に入らないのだ。

 が、声は、聴こえてくる。

 かなり、下のほうだ。

 どうやらヨミは、痴漢達の間にかがみこんでいるらしい。

「ちょっと待ってて」

 そう言うと、ヨミのものらしき手が人垣からにゅうっと伸びてきて、僕の生殖器官に軽くタッチした。

 レースのストリングが横にずらされ、その中から飛び出た僕の陰茎は、先端が早くも剥けかけていて、独特の臭いとともに湯気を立ち昇らせている。

 その亀頭のエラの下をぎゅうっと握りしめると、亀頭をくびり出すように肉茎を締めつけたのだ。

「ハウウウウウウッ」

 あられもない声を上げ、悶えてしまう僕。

 ローターは、今や紐下着の上から僕の睾丸を愛撫している。
 
 レースの布越しに柔らかい袋の中央を圧迫し、中のアーモンド形の精巣を左右に分離させている。

 分離した精巣の狭間にローターが収まる格好になったため、精巣が受ける振動は倍加する。

 そこに、ヨミの手による亀頭くびりが加わったのだから、元来刺激に弱い仮性包茎者の僕にはたまらない。

 むろん、ふたつの乳首を責め続けるローターが生み出す快楽も無視できない。

 乳輪7に大して乳頭3の割合でタッチされると、その希少感から乳首が余計に感じてしまうのだ。

「出さないで! もう少しの辛抱だから!」

 ヨミが僕を叱咤する。

 むにゅっ。

 指で喉首の部分をつままれ、ミサイルの弾頭みたいな形の亀頭の先が、縦にぱっくりと割れた。

 尿道口である。

 無理やりこじ開けられた尿道口の中は、光る粘液でいっぱいだった。

 精液の前に出る、先走り汁である。

 それはいわばローションかオイルのようなもので、性交時の挿入をスムーズにする役割があるらしい。

 ただし、残念なことに、童貞の僕は、まだその恩恵にあずかったことがないのだけれど。

 この勃起し切った硬く熱いものを、他人の身体に開いた穴に深々とうずめ込む・・・。

 そんな奇跡がこの先僕の身に起こるのか。

 考えるだに、絶望的な気分に陥らざるを得なかった。

「ヨミ、な、なにを・・・?」

 射精しないように丹田に力を籠め、高まる快感に歯軋りしながら訊ねた時だった。

「こうするのさ」

 ヨミの声がしたかと思うと、

 グサッ。

 かすかな音に続いて一種異様な痛覚が亀頭の先っぽに生じー。

「ギャウッ!」

 僕は逆海老の形で反射的にのけぞった。

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