バナナの皮を剥くように ~薔薇色の少年~ 

ヤミイ

文字の大きさ
上 下
122 / 205

121 試練⑥

しおりを挟む
 もう我慢できなかった。

 僕はベッドに仰臥すると、右手の人差し指で肛門を責めながら、左手で硬直したペニスを扱きにかかった。

「ア、ア、ア、ア、ア・・・」

 断続的な喘ぎが、快感の高まりとともに、

「アン、アンアンアンアンアンッ!」

 という、甘い嬌声に変わるのがわかった。

 クチュクチュクチュクチュ・・・。

 シコシコシコシコ・・・。

 淫靡な音が母の寝室に響き渡る。

 壁際に置かれた三面鏡に、腰の下に枕をあてがい、下半身を迫り上げた恰好の全裸の青年が映っている。

 青年の股間から屹立する肌色の肉棒は、青年の左手によって目にも留まらぬ速さで上下に扱かれ、揺れている。

 よく見ると、持ち上がった尻の間には右手が入り込み、立てた人差し指を双丘の合間に突っ込んでいる。

「きゅ、きゅう・・・」

 その淫ら極まりない姿勢のまま、びくんびくんと痙攣する青年ー。

 四肢に腱と筋肉の束を浮き立たせ、虫のようにひくつくそのオナニストこそ、僕なのだ。

 実験としては、十分だった。

 肛門への指挿入。

 初めての経験だったにもかかわらず、僕は十二分に感じてしまっていた。

 これならあるいは、と思わざるをえない。

 ヨミとの性交も、可能なのではないか。

 そうなれば、僕は童貞より先に、アナルの処女を失うことになるー。

 ヨミのことを考えながら、ピストン運動と扱きのスピードを上げ、卑猥な二か所を痛めつけた。

 どくんどくんはすぐにやってきた。

「アアアアアアアア・・・」

 海老のように反り返り、僕はかすれ声で叫んでいた。

「イク、いっちゃう・・・」
 
 とたんに、手の中でペニスが発熱した。

 いきなりプクウっと膨らんだかと思うと、

 どびゅっ。

 どびゅびゅっ。

 跳ね上がるようにして、先っちょから白いものを噴き出した。

 生クリームそっくりの液体がペニスの先から噴き上がり、ぽたぽた音を立てて腹の上に落ちてくる。

 お馴染みのあの青臭い匂いが薫った。

 草原の臭いのする体液が、僕の平らな腹を斑に濡らし、楕円形の臍の窪みに溜まっていく。

 使い道のない、無数の精子が発する、束の間の命の匂いに僕は包まれる。

 これを嗅ぐと、更に昂奮が増してくるのが、常だった。

 僕のオナニーは一度で終わらない。

 時によっては、夜通し続けて十回近く、放つこともある。

 昔は盗んだ母の下着を身につけ、母にされたことを思い出し、自分を徹底的に痛めつけながらー。

 それが今は、ヨミに変わっている。

 ヨミにこんなことをされたい。

 あるいは、僕からしてみたい。

 妄想するだけで、また催してきた。

「ああああああ・・・」

 肛門から指を抜き、口に含んで唾液をまぶす。

 まだだった。

 一度出したくらいでは、すでにおさまらなくなっていた。

「はうう・・・」

 僕は腹這いになると、精液に濡れそぼったペニスをもみくちゃにしながら、再度肛門に指を突っ込んだ。

 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

処理中です...