バナナの皮を剥くように ~薔薇色の少年~ 

ヤミイ

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111 ヨミの計略①

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「射精、したい」

 喘ぎながら、僕は訴える。

「お願い、出させて」

 視界が涙で潤んだ。

「射精、させて」

 ねちょねちょねちょ・・・。

 ヨミが、羽毛で掃くようにして、濡れた亀頭を撫で回す。

 キモチ、イイ。

 でも、もどかしい。

 もっと、強く。

 ほんのちょっとでいいから、指に、力を入れて・・・。

 そうすれば、あのドクンドクンが始まって・・・。

 僕は。

 僕の勃起チンポは。

 あと少し。

 あとひと扱きで、僕は爆ぜる。

 爆発する。

 そうしてこの獣じみた狂騒状態から、解放されるのだー。

「ああ、でも、やっぱりダメだ」

 ふいにヨミが手を離し、後退りしたので、僕は唖然としてしまった。

 ヨミに解放された僕のペニスは、大きく反り返って天井を指し、先っちょから透明な露を滲ませている。

「どうして・・・?」

 突然放置されてしまった未練から、全身の細胞が快楽への渇望に震え出す。

「その陰毛だよ。チクチクして、邪魔で邪魔でたまらない」

 そうだった。

 僕はうなだれた。

 僕の股間を覆う剛毛の叢。

 ヨミはそれを嫌って、先に剃ろうと言ったのだ。

 なのに、つい、兜合わせの快感に目がくらんで・・・。

「やっぱり、綺麗に剃毛してからにするよ」

 冷めた口調で、ヨミが言った。

「性器はむき出しにしたほうが、絶対に気持ちいいし、兜合わせの時も、お互い行為に集中できる」

「わかった」

 僕はビニールシートの上に、尻を下ろした。

「やって」

 足を開いて、股倉をヨミに向ける。

 ペニスは勃ったままだけど、これは仕方がない。

 おそらくヨミが見ているあいだはずっと、勃ちっ放しなのだ。

 それこそ、射精させてもらえない限り・・・。

 そんなことなら、僕もヨミのように一刻も早く剃毛して、思う存分楽しみたい。

 剃りさえすれば、ヨミは続きをしてくれるのだ・・・。 



 
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