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86 虚ろな虜囚⑯

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 僕を取り巻く痴漢たちは、手練れの集団だった。

 密着した人の躰が作る異空間のただなかで、四方八方から伸びる手に、半裸の僕はもみくちゃにされていた。

 半ば包皮が剥け、覗いた部分をぬめらせた肉のバナナが、レオタードの中でこね回される。

 バキバキに硬くなった茎の部分に比して、普段隠れている亀頭部分はツルスベで、初々しい。

 先走り汁でほどよくコーティングされているため、レオタードの内側に擦れる感覚があまりにも淫らすぎー。

 僕はペニスを動かされるたびに、無意識のうちに「アン、アン」と小声で鳴いてしまう。

 そのうち肉棒の首のあたりを抓んだ指がくいっとスナップをきかせて、Vゾーンの縁から太硬いそれを弾き出す。
 
 ブルンっ。

「あっ!」

 勃起した性器が飛び出した解放感に、僕は思わず声を上げてしまう。

 熱を放散しながらブルンブルンと揺れる僕の重い生殖器官。

 それはまるで、中身のぎっしり詰まった超メガサイズの頭の部分が膨らんだフランクフルトソーセージだ。

「ハアアア・・・」

 ついつい至福のため息を漏らした刹那、

 ふいに、後ろでレオタードが誰かにぎゅいっと引っ張られて、お尻の割れ目に食い込むのがわかった。

 布がよじれて細紐と化し、パカッとお尻を真っ二つに割ってしまう。

「だ、だめえっ」

 ふたつの白桃にわかれた僕の肉の丘。

 そこに食い込むレオタードのストレッチ部分。

 あからさまなまでの、完全なTバック状態だった。

 紐状によじれた布地が、睾丸、会陰部、肛門を一律にぎゅうっと圧迫し、僕はたまらずつま先立ちになる。

 上半身では両肩の紐を外されたレオタードがあばら骨の下までずり下げられ、両の乳首が露わになっていた。

「や、やめ、て・・・」

 ハアハアハアハア・・・。

 荒くなる息のあいまから、僕は訴えた。

 でも、ぜんぜん説得力がない。

 躰が、反応してしまっているのだ。

 分厚い胸筋の両端に咲く、トキントキンに勃起した一対の乳首。

 それを別々の手が親指と人差し指で抓み、何かのスイッチのように右へ左へとひねり続けている。

 更に指の間からはみ出た過敏乳頭に、他の誰かが爪を立て、痺れるような快感を送り込んでくる。

 下半身では、メキメキと立ちあがった重量感のある薔薇色の肉バナナを、四方から伸びた手が弄りまくる。

 竿全体をゆっくりと扱かれながら、露出した亀頭の先を手のひらの内側で撫で回される、その快感にー。

 僕はいつしか口を半開きにして涎を垂らしていた。

 窮屈なレオタードのVゾーンのはしっこが根元を締めつけているせいで、勃起度が強まり、気持ちいいことこの上ない。

 お尻の割れ目に食い込んだ紐状の布が緩んだと思うと、今度は横にずらされた。

「そ、、それは・・・」

 僕はか細い悲鳴を上げた。

 肛門のあたりが、涼しい。

 穴が、剥き出しにされてしまったのだ。

 腰まで剥き出しの背中を押され、前かがみになると、お尻の割れ目に何か熱いものが押し当てられた。

 濡れそぼり、ぬるぬるした何かが、肛門の入口に当たるのが感じられた。

 お、犯される・・・。

 希京に指を入れられただけでも、失神してしまったというのに・・・。

 こみ上げる恐怖。

 でも、その奥にはなぜか甘美な期待が潜んでいるようで・・・。

 と、その時だった。

 それが起こったのは。
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