バナナの皮を剥くように ~薔薇色の少年~ 

ヤミイ

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78 虚ろな虜囚⑧

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「とりあえず、これ。きょうは割と気温高いから、大丈夫でしょ」

 しばらくして現れたアヤカが僕に投げてよこしたのは、ひどく薄く、面積の少ない布切れ一枚だった。

「こ、これは・・・?」

 広げてみて、驚いた。

 白のレオタードである。

 しかも、かなりのハイレグで、腰のあたりまで背中の出るタイプだ。

「ヨミはよくその上にジャケットを羽織っただけの恰好で外出するの。足にはほら、このタイツを履いて」

 更に投げてよこされたのは、白の網タイツ。

「まさか、そんな格好で・・・。し、信じられない・・・」

「信じる信じないはあんたの勝手だけど、とりあえず今、着替えはそれしかないから」

「え? 服ならたくさんあるって・・・」

「文句ある? とにかく、そのザーメン臭い服装じゃ車に乗せて上げないからね」

 街の一部とはいえ、ここはかなり辺鄙な土地らしい。

 歩いて帰るのは、おそらく不可能だろう。

 第一、道が全然わからない。

 きのう、ここへ着いた時にはすでに周りは暗くなっていたのだ。

「わ、わかったよ・・・」

 仕方なく、うなずいた。

 車の陰に回り、服を脱ぐ。

 勃起したペニスがジーンズとショーツに引っかかり、脱ぎにくい。

 それでもなんとか全裸になって、渡されたレオタードと網タイツを身に着けてみた。

「う・・・」

 レオタードは恐ろしく窮屈で、躰を入れるのがひと苦労だった。

 しかも、いざ装着してみると、体のラインが浮き出るどころか、布が薄すぎ、全体が透けてしまっていた。

 薔薇色の乳輪。

 その中央で尖った乳首。

 六角筋で割れた平らな下腹と、その真ん中に穿たれた流線形の臍の穴。 

 そして、股間から臍にかけて伸びる、布の下にバナナを押し込んだかのような、太く長い”畝”。
 
「もういい?」

 車の陰の僕を覗き込むなり、アヤカが息を飲んだ。

「やっば・・・。あんた、見かけによらず、いい躰してるんだね。それに、すごく大きい・・・」
 
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