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75 虚ろな虜囚⑤
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「ヨミは、ヨミは、どこです・・・」
立ち去ろうとする希京を、僕は呼び止めた。
恥も外聞もなかった。
願いは、ヨミに会いたい、ただそれだけだった。
「知らんな」
希京はそっけなかった。
「おまえ、きょうの朝にはいったん家に帰るんだろう。もう寝ろ。夜明けまで大して時間はないぞ」
「ヨミに、会わせてください・・・。ついさっきまで、ここにいたのに」
「馬鹿な。そんなわけがない。大方、恋しすぎて、夢でも見たんだろう。それでオナニーしたわけか。この変態が」
「あの少年は誰なんです? ヨミにそっくりな、銀髪の・・・。彼が、ヨミを・・・」
「さあな」
言い捨てて、廊下を去っていく。
「くそっ」
僕は拳を握りしめた。
陰茎の勃起はまだ収まっていない。
それどころか、下半身を支配する邪な欲情のせいで、海綿体に太く青い血管が浮き上がってきていた。
転がるように部屋に戻ると、蒲団の上に倒れ込み、勃ったものを、扱きに扱いた。
すすり泣きながら絶頂に達し、尺取虫のように蠢動して畳の上に今日何度目かの白濁液を撒き散らした時ー。
庭のほうから、穢れた肉人形と化した僕の耳に、朝の到来を告げる、さわやかな小鳥の声が聴こえてきた。
立ち去ろうとする希京を、僕は呼び止めた。
恥も外聞もなかった。
願いは、ヨミに会いたい、ただそれだけだった。
「知らんな」
希京はそっけなかった。
「おまえ、きょうの朝にはいったん家に帰るんだろう。もう寝ろ。夜明けまで大して時間はないぞ」
「ヨミに、会わせてください・・・。ついさっきまで、ここにいたのに」
「馬鹿な。そんなわけがない。大方、恋しすぎて、夢でも見たんだろう。それでオナニーしたわけか。この変態が」
「あの少年は誰なんです? ヨミにそっくりな、銀髪の・・・。彼が、ヨミを・・・」
「さあな」
言い捨てて、廊下を去っていく。
「くそっ」
僕は拳を握りしめた。
陰茎の勃起はまだ収まっていない。
それどころか、下半身を支配する邪な欲情のせいで、海綿体に太く青い血管が浮き上がってきていた。
転がるように部屋に戻ると、蒲団の上に倒れ込み、勃ったものを、扱きに扱いた。
すすり泣きながら絶頂に達し、尺取虫のように蠢動して畳の上に今日何度目かの白濁液を撒き散らした時ー。
庭のほうから、穢れた肉人形と化した僕の耳に、朝の到来を告げる、さわやかな小鳥の声が聴こえてきた。
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