バナナの皮を剥くように ~薔薇色の少年~ 

ヤミイ

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63 淫らな手①

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 な、何言ってるんだ・・・?

 や、やめろ・・・。

 僕の手が知らず知らずのうちに股間を弄り出す。
 
 浴衣を脱ぎ捨て、全裸になった僕のそこは、怒涛の勢いで肉バナナが屹立している。

 熱く、弾力に富むそれを、握りしめる。

 お馴染みの感触。

 少し扱くと、

 ニュルリ。

 かすかに粘液の音がして、像の下唇が後退し、赤剥けの亀頭が鼻を出す。

 隣の部屋では、更なる変化が起こっていた。

 ヨミの言葉が呼び水になったかのように、掛蒲団がずり下がり、うずくまった黒い影が現れた。

 が、その何者かはまだ頭からすっぽり掛布団を被ったままで、わかるのは小山のような輪郭だけだ。

 思ったより、小柄だった。

 これで、ひとつ可能性が消えた。

 居間でヨミを横に侍らせ、執拗に太腿を撫でていたあの蛙男。

 すなわち、実父である比良坂希京。

 僕がヨミの相手として想定していたのは、写真集の少年と、あのゲス野郎だった。

 希京は、実の息子にさえもそんな悪さをしかねない、そんな不潔な匂いの漂う男だったのだ。

 しかも、職業は官能小説家。

 小説の題材にするから協力しろとヨミに迫って関係を結んだとしても、あながち不自然ではない・・・。

 だが、今目の前でヨミを陵辱している黒い影は、希京よりずっと小柄である。

 とすれば、残る可能性は、あの少年・・・。

 嫉妬で息が苦しくなる。

 写真集に写っていたのは、ヨミにうり二つの凄まじいまでの美少年だった。

 その意味では、とても凡庸な外観の僕のかなう相手ではない。

 おこりに罹ったように震えながらそれでも視線を逸らせず見守っていると、やがて掛布団の中から手が現れた。

 隠花植物の茎のように白く、折れそうなほど細い二本の腕。

 それが、両の手のひらを開いたまま伸び出すと、盲人のようにヨミの薄い胸をまさぐり出したのである。

「アアッ!」

 勃起乳首をひと撫でされ、甲高い声を上げるヨミ。
 
 とー。

 ぶるんっ。

 空気を切る音とともに、重そうに頭を振り立て、長大な棒状の物体が掛布団の中から飛び出した。
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