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「そんなこと言っていいのか?」
希京の眼が陰湿な光を帯びた。
「きさまが先ほど居間で何をしようとしたのかも、俺にはわかってるぞ」
「え…?」
「見ただろう」
「・・・・・・」
僕は顔を伏せた。
「写真集だよ」
希京のだみ声が耳に痛い。
来た。
やっぱりあのことか。
でも、どうして・・・?
「あれは、ヨミの18歳の誕生日を祝って作ってやったものだ。知り合いの出版社に頼んでな。それを盗み見て、きさまはどうした?」
「べ、別に、どうも…」
ペニスを握る手が震えた。
精液でグチョグチョになった手のひらの中で、僕のその部分はまだガチガチに硬直したままだった。
ウソだった。
あの時僕は、我慢できず、誰もいないのをいいことに、下半身を露出させ、写真集をオカズにして…。
そうだった。
僕は、あの時も、射精してしまったのだ。
希京の言葉が正しいとすると、気絶する前に一回出していて、あれが二回目・・・。
そして今、またしても僕は出してしまったということに・・・。
希京が驚くのも無理はない。
ああ、なんということだろう。
わずか二時間ほどのあいだに、僕は三度も射精してしまい、しかもまだ、今も勃起し続けているのだ・・・。
「しらばっくれてもダメだ。きさまがあの時、ヨミの写真集を見ながら何をしたのか、証拠は、ここにある」
「え?」
反射的に顏を上げた僕は、ウっと喉の奥で息を詰まらせた。
希京が袂から取り出し、掲げて見せたのは、くしゃくしゃに丸められたティッシュである。
まだ生乾きらしく、中に大量のクリーム色の液体が包まれているのが、電灯の明かりに透けて見えている。
「居間のゴミ箱に捨ててあった。これは、きさまのだな?」
「・・・・・・」
「なんなら、今漏らしたばかりのそのザーメンと、ここに包まれている臭い液を、比べてみてもいいのだぞ?」
「や、やめて…」
僕はペニスを握りしめたまま、力なくその場にくず折れた。
「このザーメンが、自分のものだと認めるか? ヨミの写真をオカズにオナった時に漏らしたものだと、そう認めるんだな?」
しばしの逡巡の後、小さく、うなずいた。
僕にはもう、そうするしかなかったのである。
希京の眼が陰湿な光を帯びた。
「きさまが先ほど居間で何をしようとしたのかも、俺にはわかってるぞ」
「え…?」
「見ただろう」
「・・・・・・」
僕は顔を伏せた。
「写真集だよ」
希京のだみ声が耳に痛い。
来た。
やっぱりあのことか。
でも、どうして・・・?
「あれは、ヨミの18歳の誕生日を祝って作ってやったものだ。知り合いの出版社に頼んでな。それを盗み見て、きさまはどうした?」
「べ、別に、どうも…」
ペニスを握る手が震えた。
精液でグチョグチョになった手のひらの中で、僕のその部分はまだガチガチに硬直したままだった。
ウソだった。
あの時僕は、我慢できず、誰もいないのをいいことに、下半身を露出させ、写真集をオカズにして…。
そうだった。
僕は、あの時も、射精してしまったのだ。
希京の言葉が正しいとすると、気絶する前に一回出していて、あれが二回目・・・。
そして今、またしても僕は出してしまったということに・・・。
希京が驚くのも無理はない。
ああ、なんということだろう。
わずか二時間ほどのあいだに、僕は三度も射精してしまい、しかもまだ、今も勃起し続けているのだ・・・。
「しらばっくれてもダメだ。きさまがあの時、ヨミの写真集を見ながら何をしたのか、証拠は、ここにある」
「え?」
反射的に顏を上げた僕は、ウっと喉の奥で息を詰まらせた。
希京が袂から取り出し、掲げて見せたのは、くしゃくしゃに丸められたティッシュである。
まだ生乾きらしく、中に大量のクリーム色の液体が包まれているのが、電灯の明かりに透けて見えている。
「居間のゴミ箱に捨ててあった。これは、きさまのだな?」
「・・・・・・」
「なんなら、今漏らしたばかりのそのザーメンと、ここに包まれている臭い液を、比べてみてもいいのだぞ?」
「や、やめて…」
僕はペニスを握りしめたまま、力なくその場にくず折れた。
「このザーメンが、自分のものだと認めるか? ヨミの写真をオカズにオナった時に漏らしたものだと、そう認めるんだな?」
しばしの逡巡の後、小さく、うなずいた。
僕にはもう、そうするしかなかったのである。
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