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41 闇の中の宴②

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 どうやら、僕が見ているのは、鏡に映った像のようだった。

 鏡の中でヨミはその美しい顏を快楽に歪め、しきりに喘ぎ、躰をくねらせている。

「そこは、だめ・・・」

 切なげに身をよじって、はっきり聞こえる声で、ヨミが言う。

「それ以上・・・されたら・・・僕また、逝っちゃうよ・・・」

 その甘えるような口調に、胸の奥が煮えたぎるように熱くなる。

 ヨミのやつ、全然、いやがっていないじゃないか。

 それどころか、むしろ、悦んでいるようにすら、見えるのだ・・・。

 問題は、相手が誰か、ということだった。

 彼があそこまで身を委ねられる相手とは・・・。

 すぐに、ある人物の姿が閃いた。

 大理石のような肌をした、ヨミそっくりの美少年。

 そう。

 あの写真集の最後のページで、ヨミとシックスナインをしていたあの人物である。

 ヨミのすがるような視線の先には、きっとあの美少年がいるに違いない。

 そうして、その少女のような指先で、猛り立ったヨミの陽物を・・・。

 いつのまにか僕は、ジーンズの前を開け、ビキニショーツをずらして勃起した陰茎を露出していた。

 無意識のうちに肉棒を右手で握り、人差し指を先端に置く、いつもの自慰の体勢を取っていた。

 我慢できなかった。

 ここで初めてもよかった。

 でも、どうせなら、と欲が出た。

 もっと刺激的なシーンを盗み見ながら、扱きたいー。

 そう思ってしまったのだ。

 それが、間違いだった。

 陰部を握った前傾姿勢のまま、もう少し階段を下りようとしたその時ー。

「おい、きさま、そんなところで何している?」

 しわがれた声が背後から僕の耳朶を打ったのだ。
 
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