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22 美しき変態⑥
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僕はヨミの性器から手を離すと、乱暴にウェットティッシュを投げ捨てた。
屈辱で声も出ない。
今まで彼に感じていた甘やかな欲望が、頭から冷水をぶっかけられたみたいに引いていく。
僕は、臭いんだ。
しかも、恥垢の臭いだなんて・・・。
確かに・・・。
苦い思いとともに、記憶がよみがえる。
オナニーの時、包皮をめくると、つんとした臭気が鼻を衝くことがある。
鰹出汁の匂いと言われれば、そうかもしれない。
毎日している時はそうでもないのだが、日が立ってから久しぶりに扱くと、確実に臭うのだ。
アンモニアと、汗が混じったような、饐えたあの匂い…。
その恥ずべき匂いを、この美少年は嗅ぎ取っている・・・。
「おや、怒ったのかい?」
ウェットティッシュを拾い上げ、諦めたのか、自分で精液を拭き取りながら、ヨミが言う。
「けど、それは誤解だよ。僕は君の匂いが不快だなんて、一言も言ってない。むしろ、それは僕の好きなタイプの匂いだと、そう強調したい気分なんだよ。できれば顏を近づけて、直に嗅いでみたいほどにね」
「馬鹿にするなよ!」
僕は激高した。
仮性包茎だからって、ここまで馬鹿にされるいわれはない。
と、その時だった。
運転席のほうから、あのクールな声が降ってきた。
「何揉めてんのよ、あんたたち。もう着いたよ。ヨミはいいかげん早く着換えて、降りる準備、しなさいよ」
屈辱で声も出ない。
今まで彼に感じていた甘やかな欲望が、頭から冷水をぶっかけられたみたいに引いていく。
僕は、臭いんだ。
しかも、恥垢の臭いだなんて・・・。
確かに・・・。
苦い思いとともに、記憶がよみがえる。
オナニーの時、包皮をめくると、つんとした臭気が鼻を衝くことがある。
鰹出汁の匂いと言われれば、そうかもしれない。
毎日している時はそうでもないのだが、日が立ってから久しぶりに扱くと、確実に臭うのだ。
アンモニアと、汗が混じったような、饐えたあの匂い…。
その恥ずべき匂いを、この美少年は嗅ぎ取っている・・・。
「おや、怒ったのかい?」
ウェットティッシュを拾い上げ、諦めたのか、自分で精液を拭き取りながら、ヨミが言う。
「けど、それは誤解だよ。僕は君の匂いが不快だなんて、一言も言ってない。むしろ、それは僕の好きなタイプの匂いだと、そう強調したい気分なんだよ。できれば顏を近づけて、直に嗅いでみたいほどにね」
「馬鹿にするなよ!」
僕は激高した。
仮性包茎だからって、ここまで馬鹿にされるいわれはない。
と、その時だった。
運転席のほうから、あのクールな声が降ってきた。
「何揉めてんのよ、あんたたち。もう着いたよ。ヨミはいいかげん早く着換えて、降りる準備、しなさいよ」
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