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♠59 両性具有少女が世界の果てで見るものは⑩

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 柚木先生の湿った唇が、私の一部をついばんだ。

 亀頭の先を湿った唇で挟むようにして、すうっと口を滑らせる。

 先生の唇はじかに亀頭の先っぽを咥えているので、口の中に肉棒が呑み込まれていくにつれ、包皮が剥ける。

「あひいっ」

 その過程が、痛痒く疼き、どうしようもなく、気持ちいい。

 やがて包皮は張り出したエラの部分を過ぎると突然きつく締まり、締め上げられた亀頭がぷっくり膨らんだ。

 先生の口の中で、私の亀頭は完全に露出してしまっている。

 普段なら指でちょっと触るだけでも痛みを感じる、過敏すぎる仮性包茎の亀頭である。

 それが今や、ハート形のフォルムも露わに、剥き出しになってしまっているのだ。

「痛くしないから」

 私を咥えたままささやき、先生が亀頭に唾を垂らす。

 たっぷり垂らした唾と鈴口からにじみ出る先走り汁を舌で混ぜ、ドロドロにしてから私を包みこむ。

 生温かく柔らかな頬の内側と、ざらついた舌の表面が、粘液でうまい具合にコーティングされた私を含む。

 含んでおいて、ゆっくりと前後に動き始めた。

「だめっ」

 快感が迸る。

 でも、同時に私は叫んでいた。

 ホテルのトイレで私を襲ったゴブリン。

 市バスで出会ったヴァンパイアの少年。

 行為中にサキュバスと化した素子。

 絶命したら鬼になっていた、保護観察人の徹。

 みんな、私の精液を飲んだ途端、死んでしまったのだ。

「ダメ。このままじゃ、先生まで死んじゃう」

 私は断腸の思いで、先生の顔を股間から遠ざけた。

「それはどうかしら」

 上目遣いに私を見上げて、先生が言う。

「だったら、ひとつ、私と試してみない?」
 

 

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