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69 淫らな抱擁①
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ロイヤルホテル。
「うそ。ここ?」
彼が僕を導いたのは、市内でも有数の高級ホテルだった。
「だ、大丈夫かな? こんな格好で」
僕は全裸にジャケットを羽織っているだけ。
一ノ瀬渉にしても、高級ホテルを訪れるには不似合いな、ひどくカジュアルな服装をしている。
「平気さ。俺はいつもこうだから」
僕をかばうようにして早足で歩きながら、彼が言う。
「それに、従業員用のエレベーターを使わせてもらえば誰にも見られない」
自動ドアを抜け、豪奢なロビーに入った。
パーティーや結婚式の参加者だろう、周囲には正装の男女の姿が目立つ。
僕を柱の蔭で待たせると、渉は慣れた足取りでカウンターへと向かい、クラークたちと笑顔を交わしながらいともたやすく受付を済ませ、戻ってきた。
「本当に顔パスなんだね」
「そうさ。だから、部屋に入ったらゆっくりくつろいで」
エレベーターで向かったのは31階。
部屋は20畳はありそうなデラックス仕様だった。
「うわ。すごい」
窓から市内のビル街が一望のもとに見渡せる。
奥は寝室になっていて、そのスペースの半分を、大きなダブルベッドが占めていた。
「俺が出かけている間に、シャワーを浴びるといい。その、色々されて、躰、汚れてるだろ?」
「う、うん…」
汚らわしいものとして見られているようで、ぐさりと心が痛んだ。
僕の顔が曇ったのを敏感に見て取ったのか、
「いや、何も君自身が穢れてるって言ってるわけじゃない。例えばの話、変質者たちの唾液とか体液が、君の躰に付着してるんじゃないかと思って…」
言い訳するように渉が言葉を重ねた。
「いいんです」
僕は力なく微笑んだ。
穢れている。
それは事実なのだ。
地下鉄で痴漢に遭うのはこれで二度目。
それだけでなく、僕はアルバイト先のソウルフーズの厩舎で、搾乳されたばかりなのだ。
しかも、今日は今日で、脱毛の際、リナにエステでイかされて…。
まずいのは、そのすべてで僕自身快感を覚え、躰が悦んでしまったことだった。
赤の他人に凌辱されても性的な快感を感じてしまうこの肉体を、穢れていないと言い切る自信は僕にはない。
「ちょっと、見せてごらん」
気づくと、ジャケットを脱がされ、全裸にされていた。
「動かないで」
とっさに股間を隠そうとした僕に、渉の鋭い声が飛ぶ。
「脱毛したんだね」
僕の裸体をしげしげと見つめ、まず最初に口にしたのがそのひと言だった。
「いいよ…すごく、いい」
渉の目は、つるすべの陰部から急角度で屹立した僕の”器官”に釘付けになっている。
そうして、ここへ来るまでの”刺激”の数々で、カチンコチンに勃起した僕の生殖器官の膨張し切ったキノコ状の先っぽから、無毛の肌から生えている太い根元部分まで、吸いつくような視線でねめ回す。
「ムダ毛がなくなったせいで、いやらしい部分がものすごく目立ってよく見える…あ、いや、ごめん」
後半、なぜか詫びるように言って、あわてたように顔を背けた。
「じゃ、待ってて。近くのモールまでひとっ走り、行ってくるから」
そして出がけに振り向くと、
「シャワーは浴びといてほしいけど、あの、くれぐれも、ひとりで…その、出さないで」
頬を赤らめ、渉はそう早口に言い捨てた。
「わかってるよ。途中で終わって、君、今、とってもつらいんだよね」
「うそ。ここ?」
彼が僕を導いたのは、市内でも有数の高級ホテルだった。
「だ、大丈夫かな? こんな格好で」
僕は全裸にジャケットを羽織っているだけ。
一ノ瀬渉にしても、高級ホテルを訪れるには不似合いな、ひどくカジュアルな服装をしている。
「平気さ。俺はいつもこうだから」
僕をかばうようにして早足で歩きながら、彼が言う。
「それに、従業員用のエレベーターを使わせてもらえば誰にも見られない」
自動ドアを抜け、豪奢なロビーに入った。
パーティーや結婚式の参加者だろう、周囲には正装の男女の姿が目立つ。
僕を柱の蔭で待たせると、渉は慣れた足取りでカウンターへと向かい、クラークたちと笑顔を交わしながらいともたやすく受付を済ませ、戻ってきた。
「本当に顔パスなんだね」
「そうさ。だから、部屋に入ったらゆっくりくつろいで」
エレベーターで向かったのは31階。
部屋は20畳はありそうなデラックス仕様だった。
「うわ。すごい」
窓から市内のビル街が一望のもとに見渡せる。
奥は寝室になっていて、そのスペースの半分を、大きなダブルベッドが占めていた。
「俺が出かけている間に、シャワーを浴びるといい。その、色々されて、躰、汚れてるだろ?」
「う、うん…」
汚らわしいものとして見られているようで、ぐさりと心が痛んだ。
僕の顔が曇ったのを敏感に見て取ったのか、
「いや、何も君自身が穢れてるって言ってるわけじゃない。例えばの話、変質者たちの唾液とか体液が、君の躰に付着してるんじゃないかと思って…」
言い訳するように渉が言葉を重ねた。
「いいんです」
僕は力なく微笑んだ。
穢れている。
それは事実なのだ。
地下鉄で痴漢に遭うのはこれで二度目。
それだけでなく、僕はアルバイト先のソウルフーズの厩舎で、搾乳されたばかりなのだ。
しかも、今日は今日で、脱毛の際、リナにエステでイかされて…。
まずいのは、そのすべてで僕自身快感を覚え、躰が悦んでしまったことだった。
赤の他人に凌辱されても性的な快感を感じてしまうこの肉体を、穢れていないと言い切る自信は僕にはない。
「ちょっと、見せてごらん」
気づくと、ジャケットを脱がされ、全裸にされていた。
「動かないで」
とっさに股間を隠そうとした僕に、渉の鋭い声が飛ぶ。
「脱毛したんだね」
僕の裸体をしげしげと見つめ、まず最初に口にしたのがそのひと言だった。
「いいよ…すごく、いい」
渉の目は、つるすべの陰部から急角度で屹立した僕の”器官”に釘付けになっている。
そうして、ここへ来るまでの”刺激”の数々で、カチンコチンに勃起した僕の生殖器官の膨張し切ったキノコ状の先っぽから、無毛の肌から生えている太い根元部分まで、吸いつくような視線でねめ回す。
「ムダ毛がなくなったせいで、いやらしい部分がものすごく目立ってよく見える…あ、いや、ごめん」
後半、なぜか詫びるように言って、あわてたように顔を背けた。
「じゃ、待ってて。近くのモールまでひとっ走り、行ってくるから」
そして出がけに振り向くと、
「シャワーは浴びといてほしいけど、あの、くれぐれも、ひとりで…その、出さないで」
頬を赤らめ、渉はそう早口に言い捨てた。
「わかってるよ。途中で終わって、君、今、とってもつらいんだよね」
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