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4 恥辱の鏡像
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そして今ー。
僕は全裸にむかれ、見知らぬ男の前に裸体を晒している。
「こっちを向いてごらん」
壁に両手をつけ、背を向けた僕に彼が言う。
「ヒップも可愛いが、前を見せてくれ」
これ以上手荒なことをされたくない一心で、僕は男のほうを向く。
その刹那、股の間で、重いものがたわわに揺れた。
「すごいエレクトぶりじゃないか」
僕の股間に視線をそそぎ、男がわが意を得たりとばかりににんまり笑った。
「裸にされて、ますます興奮してきたとか?」
「……」
屈辱に僕は顔を背けるしかない。
顔を背ける瞬間、視界の隅に入ったものー。
それは、僕の股間から生えた肉色の大きな棒だった。
男の指摘はあながち間違ってはいなかった。
現実に、僕の性器はこれ以上ないほど怒張して、熟れ過ぎたバナナのように反り返っているのだ。
「素敵だ」
男が近づいてきた。
興奮しているらしく、男のスラックスの前が大きく縦長に膨らんでいるのが嫌でも目についた。
「もっとよく見えるようにしてやろう」
素早く背後に回り込むと、僕の両手首をつかんで身体を壁面の鏡に向けた。
「や、やめ…」
とっさに目をつぶろうとしたけど、遅かった。
壁一面の鏡に、生白い裸体が映っている。
恥辱に歪んだ童顔。
生白い肌の、中性的な躰。
股間に生えた淡い体毛の間からそそり立つ、その華奢な裸体に不似合いに巨大な肉の棒。
見慣れたはずの己の裸が、異様なシチュエーションに置かれているせいか、ひどく淫らなものに見えた。
「本当は、好きなんだよね。こうされるの」
男が僕の裸体の前面に両腕を回し、さっきのように片手で乳首を、もう一方の手で性器を弄び始める。
鏡に映る僕の顔が激しく歪み、行為が続くにつれて、それが徐々に変化していくのがわかった。
目が潤み、唇が半開きになり、頬がだらしなく弛緩して…。
「ああ…ん」
全身を痺れるような快感が駆け抜け、思わず知らず、喉から変な声が出た。
「おお、素晴らしく感じてるじゃないか」
男の声に悦びがにじんだ。
僕の目はもはや鏡の中の淫蕩な鏡像に釘付けだ。
つままれる薔薇色の乳首。
扱かれる太く長い生殖器官。
後者は包皮をむかれるたびに、赤黒く肥大した亀頭の先端に透明な露を宿していく。
自分が信じられなかった。
相手は男なのだ。
しかも、通りすがりの、赤の他人である。
なのに、僕の躰は、こんなにも…。
「そうこなくっちゃ、だな。ようし、待ってろ。今、もっと気持ちよくしてやるから」
男が愛撫の手を休め、自分のネクタイに手をかけた。
自分も裸になるつもりらしい。
まずい。
このままでは、もっと深みにはまってしまう。
すがるような思いでドアに目を向けた時、
ガチャリ。
乾いた音がして、そのドアが滑るようにスライドした。
僕は全裸にむかれ、見知らぬ男の前に裸体を晒している。
「こっちを向いてごらん」
壁に両手をつけ、背を向けた僕に彼が言う。
「ヒップも可愛いが、前を見せてくれ」
これ以上手荒なことをされたくない一心で、僕は男のほうを向く。
その刹那、股の間で、重いものがたわわに揺れた。
「すごいエレクトぶりじゃないか」
僕の股間に視線をそそぎ、男がわが意を得たりとばかりににんまり笑った。
「裸にされて、ますます興奮してきたとか?」
「……」
屈辱に僕は顔を背けるしかない。
顔を背ける瞬間、視界の隅に入ったものー。
それは、僕の股間から生えた肉色の大きな棒だった。
男の指摘はあながち間違ってはいなかった。
現実に、僕の性器はこれ以上ないほど怒張して、熟れ過ぎたバナナのように反り返っているのだ。
「素敵だ」
男が近づいてきた。
興奮しているらしく、男のスラックスの前が大きく縦長に膨らんでいるのが嫌でも目についた。
「もっとよく見えるようにしてやろう」
素早く背後に回り込むと、僕の両手首をつかんで身体を壁面の鏡に向けた。
「や、やめ…」
とっさに目をつぶろうとしたけど、遅かった。
壁一面の鏡に、生白い裸体が映っている。
恥辱に歪んだ童顔。
生白い肌の、中性的な躰。
股間に生えた淡い体毛の間からそそり立つ、その華奢な裸体に不似合いに巨大な肉の棒。
見慣れたはずの己の裸が、異様なシチュエーションに置かれているせいか、ひどく淫らなものに見えた。
「本当は、好きなんだよね。こうされるの」
男が僕の裸体の前面に両腕を回し、さっきのように片手で乳首を、もう一方の手で性器を弄び始める。
鏡に映る僕の顔が激しく歪み、行為が続くにつれて、それが徐々に変化していくのがわかった。
目が潤み、唇が半開きになり、頬がだらしなく弛緩して…。
「ああ…ん」
全身を痺れるような快感が駆け抜け、思わず知らず、喉から変な声が出た。
「おお、素晴らしく感じてるじゃないか」
男の声に悦びがにじんだ。
僕の目はもはや鏡の中の淫蕩な鏡像に釘付けだ。
つままれる薔薇色の乳首。
扱かれる太く長い生殖器官。
後者は包皮をむかれるたびに、赤黒く肥大した亀頭の先端に透明な露を宿していく。
自分が信じられなかった。
相手は男なのだ。
しかも、通りすがりの、赤の他人である。
なのに、僕の躰は、こんなにも…。
「そうこなくっちゃ、だな。ようし、待ってろ。今、もっと気持ちよくしてやるから」
男が愛撫の手を休め、自分のネクタイに手をかけた。
自分も裸になるつもりらしい。
まずい。
このままでは、もっと深みにはまってしまう。
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ガチャリ。
乾いた音がして、そのドアが滑るようにスライドした。
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