少年ペット

11

　気がつくと、少年を家に連れ帰っていた。

　家といっても、築30年を超す、木造のアパートである。

　名前は何なのか。

　どこから来たのか。

　なぜあんなところに倒れていたのか。

　しかも、全裸で。

　アレを、鬼のように勃起させて。

　訊きたいことは山ほどあった。

　だが、まずは落ち着かせることが先決だった。

　私は彼を風呂に入れ、震える手でその肌を洗った。

　興奮のあまり、めまいで倒れるかと思った。

　二次元世界でしかお目にかかれないようなこんな美少年を、私は今洗っているのだ…。

　でもなんとか我慢して風呂から出し、躰を拭いてやり、クッションに座らせ、ココアを飲ませてやった。

　が、少年は、何を聞いても答えなかった。

　ただ、くぐもった声で、「ああ」とか「うう」とかいうだけだった。

　その状態は深夜になっても続き、正直、らちが明かなかった。

　だから私は決めたのだ。

　この子を飼おう、と。

　そう。

　ペットみたいに、こっそりと。