淫美な虜囚

ヤミイ

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646 美青年拷問地獄②

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「もうその辺でやめにしませんか? 次のショーに遅れてしまいます」
 陽がエスカレートする姉さんを止め、僕を助け起こした。
「ごめん」
 汗ばんだ額に貼りつく髪をかき上げ、姉さんがわびる。
「こいつのM男ぶりを見てると、つい歯止めが利かなくなっちゃうの」
「実の弟がM男に転落するのを見るのは、姉として我慢できない、ってことですかね」
 僕の胸に貼りついた乳首吸引器のズレを直しながら、陽が言う。
「そういうわけではないけれど、ただ私の中のサディスティックな部分が疼くというか…」
 そうなのだ。
 姉さんは、清楚な女性を演じる期間が長かった分、抑圧から解放された反動がすさまじい。
 BL漫画の中でも特に拷問モノを愛してやまない腐女子が、翔のおかげでそのヤバい内面を顕在化してしまった。
 たぶん、そういうことなのだろう。
「どうせなら、首輪をつけましょう」
 陽の提案に、姉さんが首を横に振る。
「それはすでに家で試し済み。こいつ、一時、翔の犬にされてたから。つけるなら、同じ首輪でもこれがいいわ」
 手にしたのは鎖のついた小さなリング。
 隠し棚にあったものをいつのまにか持ってきていたらしい。
「それは?」
「貞操帯みたいなものかしら。同じ首輪でも、こっちは雁首につける首輪じゃないかと思うんだけど」
「ふふっ。それはいい」
 陽が笑って、さっそく僕の陰茎にそのリングを取りつけにかかった。
 包皮を雁首の下までめくっておき、その上からリングをはめ込んだのだ。
「サイズもぴったりだ。これで皮が戻ることもない」
「貞操帯といより、包茎矯正リングなのかもね」
 僕は無残な己の性器を見下ろした。
 ズルむけの亀頭はカウパー腺液でコーティングされて光沢を放ち、まるでパフェの生クリーム上のチェリーだ。
 その鼻面に縦に切れ込むスリットには、ぐさりと尿道スティックが突き刺され、ハート形の取っ手だけを覗かせている。
 そして充血して肥大した亀頭の首根っこには、最初に取り付けられたアナルスティックのワッカに加え、今また新たな鋼鉄のリングが嵌められて、ガチガチに勃起した肉棒をへし折らんばかりに反り返らせている。
「行くよ。クズ男」
 姉さんが、リングについた鎖を引っ張った。
 勃起陰茎に強い力がかかり、僕はよろよろと歩み出す。
 ボンテージ衣装の姉さんの背後で陰が扉を開け、姉さんに引かれて廊下にまろび出る僕を無表情に見送った。
「待って」
 大股で歩き出そうとする姉さんを、僕は思わず呼び止めた。
「し、刺激が強すぎて、歩けない…」
 肛門内。
 そして会陰部。
 更には勃起陰茎の奥プラス両乳首。
 5か所同時に責められて、正気でいられるはずがない。
 しかも、乳首と陰茎には催淫剤を注射され、ただでさえ頭の中は翔の淫夢でいっぱいなのだ。
「何甘っちょろいこと言ってんの! 大丈夫よ、そのために栓がしてあるんだから」
 亀頭の首根っこに繋がった鎖を揺らし、僕の勃起陰茎に刺激を与えながら姉さんが言う。
「そ、そうだね」
 僕は奥歯を噛み締める。
 その代わり、溜まりに溜まったこのエキスを、次こそ翔の中にぶちまけるのだ…。
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