淫美な虜囚

ヤミイ

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644 インターバル⑪

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 児童公園のジャングルジムよろしく弓なりに反り返った少年の裸体。

 そしてその頂点でぶらんぶらんと揺れるガチガチに硬くなった肉の棒。

 その表面では海綿体があたかも鎧のごとく盛り上がり、樹の中のテッポウムシを髣髴とさせる凹凸を見せている。

 包皮は今や完全に首の下までめくれ上がり、赤く充血したキノコの笠状の亀頭がむき出しだ。

 亀頭はカウパー腺液でぬるぬるしていて、雁首に接するあたりだけ白くなっている。

 それがいかにも肉体の一部の継ぎ目みたいで、少年らしい未熟さと男としての肉々しさを絶妙なバランスで醸し出している。

 姉さんがネイルを施した爪の甲で、そそり立つ陰茎の表面をすっと撫で上げては、手首を返して撫で下げる。

 少年は、網の目のように静脈の浮き出た肉棒の軸に触れられるのが気持ち良すぎて、すでに涙目になっている。

「いい加減、いたずらをやめないと、巧君、ここで爆発しちゃいますよ」

 僕を嬲り続ける姉さんを苦笑混じりに陽がたしなめた。

「乳首もペニスも催淫剤でいつもよりずっと過敏になってるんです。ただでさえ感じやすい巧君のことだ。そんなに攻められたら、あと30秒も、もちますまい」

「それもそうね」

 姉さんはあっさりうなずくと、左手で僕の勃起陰茎の雁首のくぼみを握り、右手に尿道スティックを持ち替えた。

「こんなふうかしら」

 姉さんが左手の親指と人差し指で亀頭の上下を挟み、

 ぎゅうううっ!

 ハート形が扁平に変形するまで圧迫した。

 姉さんの指に潰されて、亀頭の先っちょで縦に切れ込んだ尿道が横方向へと開き、間口を広くした。

 ウーパールーパーの口そっくりのサーモンピンクの内部からあふれ出たのは、とろみのある透明な露。

 少し濁っているのは、カウパー腺液に精子の残滓が溶けこんでいるせいだろうか。

「仮性包茎のペニスって、独特の匂いがするわね」

 濡れ濡れの亀頭に鼻を近づけ、誰にともなく、姉さんが言う。

「精液の匂いとも尿の匂いともつかない、鰹出汁みたいな変な匂い」

「雁首のあたりに恥垢が溜まっているんでしょう。仮性包茎の場合、包皮をよくむいて洗わないと、中が臭くなることがある。まあ、熟女の中にはそれがいかにもウブっぽくてでいいという人も多いんですけどね」

「つまりこの匂いは、感じやすさの象徴というわけ?」

「その通りです。巧君で分かる通り、仮性包茎者の亀頭はそうでない男性の亀頭の倍は敏感だ」

「じゃあ、この変態早漏クズ野郎が漏らさないうちに、とっととフタをするとしましょうか」

「挿入時にあまり刺激しないように気をつけて」

「こう?」

 くちゅっ。

 姉さんの右手のスティックのストロー状の先端を、無理やり拡張させた尿道口に突き立てた。

「あうっ!」

 少年の裸体をさざ波が駆け抜けた。

「あ、いいこと考えた。こうしたらどう?」

 姉さんが左手を少年の陰茎から離し、尿道に突き刺したスティックだけで、勃起肉棒をグルグル回し出す。

「ああっ! ああああっ!」

 鏡の中の少年の未発達な細い腰がさらに高くせり上がったかと思うと、スティックの回転に合わせてゆっくりグラインドし始めた。

 僕はその鏡像を見つめながら、躰の芯で渦巻く愉悦のマグマに翻弄され、もう失神寸前だ。

「ほうら、ズブズブズブズブ…」

 回しながらスティックを徐々に尿道深く挿入する姉さん。

 尿意とも射精感ともつかぬ異次元の快感に、僕はますます陰茎を怒張させ、発射寸前にまで昇り詰める。

 がー。

 そこまでだった。

 脈動が始まるまでにスティックが最深部に到達し、精巣からの分岐を完全にふさいでしまったのだ。
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