643 / 667
640 インターバル⑦
しおりを挟む
ゼリー状の栄養剤を2パック飲み終えると、空腹が収まってきた。
正直、性欲のほうが強くてほとんど感じていなかったのだが、1パック目を飲んだ時強烈に自覚させられたのだ。
が、その空腹も、2パック目でほぼ抑えられ、代わって、腹がくちくなった分だけ、性欲がぶり返してきた。
催淫剤を注射された部位が焼きごてを当てられたように熱くなり、そこから異様な痺れが広がり始めたのである。
それは、今まで感じたことのないほどの強烈な飢餓感を伴う痺れだった。
飢餓感と言っても、食事に対しての飢えではない。
触られること、嬲られること、弄ばれることに対する、どうしようもないほど熾烈な渇望である。
「すごい…。ほんとに、大きくなってきた」
中腰になって僕の陰茎を観察していた姉さんが、感心したように吐息を吐いた。
「海綿体に、更に太い青筋が浮き上がって、筋肉の結節で凸凹になってきてる…」
「確かに…。まるで、真珠を埋め込んだヤクザのアレみたいだ」
はあはあはあはあ…。
姉さんと陽に局部を見つめられたまま、僕は鏡の中の自分の像に興奮する。
ふたりのいう通りだ。
こんなに勃起したこと、初めて…。
しかも、性器だけでなく、乳首まで…。
ああ、触ってほしい…。
誰でもいい…。
「は、早く…」
無意識のうちに、口走ってしまっていた。
「早く、触って…。僕を、めちゃくちゃに、して…」
鏡の中の自分に向けて、狂ったように腰を動かした。
しまいにそれでは飽き足らず、僕はその等身大の鏡に貼りつくと、火照った陰部と乳首を鏡に押し付けー。
中の自分の顔にキスをした。
「今出しちゃダメでしょ」
姉さんが僕の裸の尻を蹴り、振り向かせておいて頬を両手で挟み込む。
「しかも自分のエロい姿に興奮するなんてあんたマジ変態」
ギリギリまで顔を近づけ、ぺっと唾を吐きかけてくる。
「翔さまもそうでした。暇さえあれば鏡の前で卑猥な格好をして、それを見ながらオナニーしてましたね」
クスクス笑って陽が言う。
「ふたりはきっと似た者同士なんでしょう。だから気が合うのかも」
「気が合うというより、躰の相性がいいのよ。それと、変態の方向性が」
「次のステージが楽しみですね。クスリを打たれて狂ったふたりが、どこまで破廉恥になれるか見ものです」
「いつか死ぬんじゃないかしら」
最後に真顔で姉さんが言った。
「翔も、こいつも、気持ち良すぎて、睾丸の中、空っぽにさせて」
「ここで死んでもその情報は外の世界には漏れませんからね。上の意向でどこまでやるのか、それも楽しみだ」
明るく笑う陽。
僕はといえば、全身を襲う強烈なもどかしさに、ただ震えるばかりだった…。
正直、性欲のほうが強くてほとんど感じていなかったのだが、1パック目を飲んだ時強烈に自覚させられたのだ。
が、その空腹も、2パック目でほぼ抑えられ、代わって、腹がくちくなった分だけ、性欲がぶり返してきた。
催淫剤を注射された部位が焼きごてを当てられたように熱くなり、そこから異様な痺れが広がり始めたのである。
それは、今まで感じたことのないほどの強烈な飢餓感を伴う痺れだった。
飢餓感と言っても、食事に対しての飢えではない。
触られること、嬲られること、弄ばれることに対する、どうしようもないほど熾烈な渇望である。
「すごい…。ほんとに、大きくなってきた」
中腰になって僕の陰茎を観察していた姉さんが、感心したように吐息を吐いた。
「海綿体に、更に太い青筋が浮き上がって、筋肉の結節で凸凹になってきてる…」
「確かに…。まるで、真珠を埋め込んだヤクザのアレみたいだ」
はあはあはあはあ…。
姉さんと陽に局部を見つめられたまま、僕は鏡の中の自分の像に興奮する。
ふたりのいう通りだ。
こんなに勃起したこと、初めて…。
しかも、性器だけでなく、乳首まで…。
ああ、触ってほしい…。
誰でもいい…。
「は、早く…」
無意識のうちに、口走ってしまっていた。
「早く、触って…。僕を、めちゃくちゃに、して…」
鏡の中の自分に向けて、狂ったように腰を動かした。
しまいにそれでは飽き足らず、僕はその等身大の鏡に貼りつくと、火照った陰部と乳首を鏡に押し付けー。
中の自分の顔にキスをした。
「今出しちゃダメでしょ」
姉さんが僕の裸の尻を蹴り、振り向かせておいて頬を両手で挟み込む。
「しかも自分のエロい姿に興奮するなんてあんたマジ変態」
ギリギリまで顔を近づけ、ぺっと唾を吐きかけてくる。
「翔さまもそうでした。暇さえあれば鏡の前で卑猥な格好をして、それを見ながらオナニーしてましたね」
クスクス笑って陽が言う。
「ふたりはきっと似た者同士なんでしょう。だから気が合うのかも」
「気が合うというより、躰の相性がいいのよ。それと、変態の方向性が」
「次のステージが楽しみですね。クスリを打たれて狂ったふたりが、どこまで破廉恥になれるか見ものです」
「いつか死ぬんじゃないかしら」
最後に真顔で姉さんが言った。
「翔も、こいつも、気持ち良すぎて、睾丸の中、空っぽにさせて」
「ここで死んでもその情報は外の世界には漏れませんからね。上の意向でどこまでやるのか、それも楽しみだ」
明るく笑う陽。
僕はといえば、全身を襲う強烈なもどかしさに、ただ震えるばかりだった…。
2
お気に入りに追加
289
あなたにおすすめの小説





こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる