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620 萎えた器官④
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これは…。
僕に、翔を再勃起させろ、ということなのか?
まばゆい光に照らされ、僕は茫然となった。
しかも、あと5分のうちに…。
「皆さん、ご覧ください。彼です。彼が、最後の希望なのです」
司会者が再び口を開いた。
「皆さんは、あの少年が、優勝チームに所属していたことをご記憶でしょうか。実は彼こそが、翔さまが賠償金の代わりに買い取って調教し、育て上げた、生きたラブドールともいうべき性的愛玩動物なのです」
性的愛玩動物。
僕は、セフレですらもない、”けだもの”だというつもりか…。
くそ、ならば、やってやる!
這い進み、倒れた翔のもとにたどりつく。
意識を失ったかに見える翔は、胎児のように丸くなって、横たわっている。
「翔…」
肩に手をやり、手前に引いた。
翔の躰がごろんと仰向けになり、夢にまで見た裸身があらわになる。
「ひ、ひどい…」
でも、まず僕の心を締め付けたのは、透明感のある白い肌に残る赤い蚯蚓腫れの数々だった。
鞭や荒縄の痕が、縦横無尽に翔の裸体を彩っているのである。
着やせするたちの翔は、改めて近くで見ると、細身ながら引き締まったいい躰をしていた。
その芸術的な裸体が、蚯蚓腫れで傷だらけなのである。
眠ったような横顔がぞくぞくするほど美しいままなだけに、裸身の惨状が痛々しい。
特に酷いのが、綺麗に脱毛された股間だった。
獄卒がどこに集中して鞭を振るったのか、一目でわかるほど、翔の股間は腫れあがっている。
さっきまであれほど猛り立ち、威容を誇っていた器官は、今はすっかりしなびて、自分の分泌した精液で、右の内腿に糊付づされたかのようにみじめに貼りついている。
その様子は浜辺に打ち上げられたユムシの死骸のようで、絶望的なほど小さく縮んでいた。
これを、もう一度、あの大きさに…?
絶望感でめまいがした。
できるだろうか?
不安が込み上げてくる。
制限時間の五分で、翔を再び完全勃起させることが…?
僕に、翔を再勃起させろ、ということなのか?
まばゆい光に照らされ、僕は茫然となった。
しかも、あと5分のうちに…。
「皆さん、ご覧ください。彼です。彼が、最後の希望なのです」
司会者が再び口を開いた。
「皆さんは、あの少年が、優勝チームに所属していたことをご記憶でしょうか。実は彼こそが、翔さまが賠償金の代わりに買い取って調教し、育て上げた、生きたラブドールともいうべき性的愛玩動物なのです」
性的愛玩動物。
僕は、セフレですらもない、”けだもの”だというつもりか…。
くそ、ならば、やってやる!
這い進み、倒れた翔のもとにたどりつく。
意識を失ったかに見える翔は、胎児のように丸くなって、横たわっている。
「翔…」
肩に手をやり、手前に引いた。
翔の躰がごろんと仰向けになり、夢にまで見た裸身があらわになる。
「ひ、ひどい…」
でも、まず僕の心を締め付けたのは、透明感のある白い肌に残る赤い蚯蚓腫れの数々だった。
鞭や荒縄の痕が、縦横無尽に翔の裸体を彩っているのである。
着やせするたちの翔は、改めて近くで見ると、細身ながら引き締まったいい躰をしていた。
その芸術的な裸体が、蚯蚓腫れで傷だらけなのである。
眠ったような横顔がぞくぞくするほど美しいままなだけに、裸身の惨状が痛々しい。
特に酷いのが、綺麗に脱毛された股間だった。
獄卒がどこに集中して鞭を振るったのか、一目でわかるほど、翔の股間は腫れあがっている。
さっきまであれほど猛り立ち、威容を誇っていた器官は、今はすっかりしなびて、自分の分泌した精液で、右の内腿に糊付づされたかのようにみじめに貼りついている。
その様子は浜辺に打ち上げられたユムシの死骸のようで、絶望的なほど小さく縮んでいた。
これを、もう一度、あの大きさに…?
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できるだろうか?
不安が込み上げてくる。
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