淫美な虜囚

582 引き裂かれる恥穴⑥

　ぐにゅ～ん。

　獄卒が、指でつまんだ翔の乳首を左右に引っ張っては、ぷちんと離す。

　ゴムみたいに伸びて、次の瞬間指を離されると、熱い胸板の表面にぴたんと音を立てて縮む薔薇色の肉の芽。

「ｳｳ~ﾝ！」

　そのたびに翔が鳴き、半開きの口から突き出した舌の先をひらひらさせた。

「ﾊｱﾊｱﾊｱﾊｱ･･･」

　細マッチョの翔の裸体はもう汗でびっしょりだ。

　わき腹や太腿の皮膚の下では細縄を束ねたような筋肉がうねり、平らな下腹がピクピク波打っている。

　そして、胡坐をかいた姿勢のまま固定された両足の間に直立する、あの桃色の肉の棒。

　太さは大人の指を二本合わせたほどで、長さは優に20センチを超えている。

　その裏側から、僕は目が離せない。

　肉茎の真ん中に、着ぐるみのファスナーみたいな筋が一本、睾丸の裏まで走っている。

　根元からは放射状に毛細血管が伸び、鎧のように固そうな海綿体の表面に、網の目状の模様をつくっている。

　瞠目せずにいられないのは、こつこつしたその筋肉の茎の上部である。

　筋肉のこん棒に兜をかぶせたような形で、松茸形の大きな亀頭がはまっているのだ。

　亀頭と肉竿の境目は、裏側から見た魚の頭部に似ていた。

　雁首が両サイドに張り出し、フナなどの鰓にそっくりなのである。

　翔の場合、綺麗に剝けているため、ほとんど包皮は痕跡を留めていない。

　それだけに、くびれた亀頭の形がよく見え、分泌液で濡れていることもあって、それがとてもふしだらだ。

　姉さんも、プロの男娼である陽さえもが憧れる、熱く、固い、翔の生殖器官。

　調教の初期、翔はたびたび僕にあれを咥えさせものだった。

　ことあるごとに下半身を露出して、僕に口を開けさせ、そこに死んだユムシみたいに縮こまったアレを突っ込んで、ソレが怒れる竜と化して息を吹き返すまで、何分も、何十分も、我慢強く…。

　翔の一部を口いっぱいにほおばった時の感触と味わいを、僕は一生、忘れない。

　ああ、あの感動を、もう一度…。


　翔をバックから貫いた獄卒は、両の乳首を左右に引っ張ることで、翔の上半身を支えることにしたようだった。

　そのままでは前に倒れていきそうな翔の裸体を、ゴムみたいに伸びる乳首で引き戻そうというわけだ。

　それは当然、翔本人にとっては、かなりの負担を強いる体位のはずだった。

　全体重の半分ほどが、小さな乳首にかかることになるからだ。

　でも、僕は知っている。

　それが、いいのだ。

　千切れるぐらいまで乳首を引っ張られ、同時に後ろからぶっといペニスでアナルを犯されるー。

　こんな素敵な体験、そうそうできるものではない。

　翔に出会う前から特に乳首が感じやすかった僕には、それがよくわかる。

　できれば、代わってやりたいほどー。

　でも、僕に求められているのは、その役じゃない。

　僕はM男のペルソナとは別に、翔の”主人”として君臨できるもう一つの自分を顕現させるべきなのだ。

　あの獄卒の凌辱テクニックを、すべてこの身に吸収してー。

「アアアアアアアア･･･い、いい…」

　左右に乳首を引っ張られ、前傾姿勢になった翔が、その体勢のままずんずん肛門を突かれて、鳴きまくる。

　凶悪なほど勃起した股間のペニスの頂点で爆発寸前にまで膨らんだ亀頭は、サクランボみたいに真っ赤に充血して、先端の尿道口からまた新たにあの恥ずかしい匂いのする透明汁の露を分泌し始めていた。