淫美な虜囚

ヤミイ

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487 色欲地獄へ⑱

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「獄卒・・・。確かにそんな感じだわ」

 姉さんが感心するのも無理はない。

 翔をなぶりものにしているのは、身長2メートル30センチ、体重150キロはありそうな大男なのだ。

 さっきまで僕を弄んでいた”こちら側”のあのハーフの巨漢がスリムに見えるほど、躰を覆う筋肉の鎧が厚い。

 さらに言えば、肌の色も赤黒く、まるで赤鬼さながらだった。

 翔がなまじ色白なだけに、その対照がひどく嫌らしく、淫靡に見える。

 ”獄卒”の下半身は画面の外にあって、見えていない。
 
 ただ、あの体格からして、すさまじく凶暴なイチモツを股間から生やしているのはまず間違いなかった。

 もしそんなもので翔が貫かれたら・・・。

 野球のバット並みの巨大ペニスを肛門にねじ込まれ、裂けた穴の縁から血を噴き出す翔。

 やがて長大な肉槌に裸体を貫通され、内部を圧迫されるあまり、翔は口からピンク色の内臓を吐き出して・・・。

 狂気のような男根で串刺しにされるその翔のイメージは、おそろしく煽情的だった。

 おぞましい幻想に囚われ、僕は息を荒くする。

 無意識に乳首を弄り出した手を、あわてて止めた。

 危なかった。

 射精直後でなければ、また逝ってしまうところだったのだ。

 翔の白い肌を、赤鬼の赤黒い手が蹂躙する。

 あれが地獄の門番ならば、翔を待ち受けているのは”死”だ。

 陽がいつか言ったように、絶頂の中で迎える涅槃の”死”。

 今僕らが目の当たりにしているのは、おそらくそのファーストステップとでもいうべきシーンなのだろう。

 ただ、不穏なのは、『計画変更』なる司会者の言葉だった。

 そして、画面の中から僕に向かって投げかけられた、誘うような翔の一言・・・。
 
 どうやら次のステージには、この僕も招待されているらしい。

 僕の思いをよそに、画面の中では凌辱が次の段階を迎えていた。

 獄卒が、右手でペニスを掴み、左手に睾丸を握って、翔の躰を逆さ吊りにしている。

 さっきと同じように、両腕と両足を垂らして、逆Uの字の形に吊り下げられた全裸の美青年。

 たび重なる虐待にもかかわらず、その顔には真のM男特有の恍惚とした表情が浮かんでいる。

 その切れ長の瞳が驚愕に見開かれたのは、次の瞬間だった。

 獄卒が、”二か所”だけを握って、翔の裸体を上下に烈しくシェイクし始めたのだ。

 ジュボジュボジュボジュボ・・・。

 響く粘液の音。

 コリコリコリコリ・・・。

 揉みしだかれる睾丸袋の中で、アーモンド形の硬い精巣がぶつかり合う音が、小気味よくそこに唱和する。

 ガクンガクンガクン。

 -ハアアアアアアッ!

 空中で弾む翔の裸体から、飛沫のように汗とよだれと先走り汁が飛び散った。 
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