淫美な虜囚

ヤミイ

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480 色欲地獄へ⑪

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 画面いっぱいに翔のペニスと僕の陰茎の裏側が映った。

 特撮怪獣の着ぐるみの背中にあるチャックみたいなビラビラの筋まではっきり見える。

「翔・・・好き」

 ゆっくり扱きながら、つい、口を滑らせてしまった。

「翔のチンポ・・・大好きだよ・・・」

 口走った瞬間、肉竿の中を快感がこみ上げ、僕は「アウッ」と呻いてしまう。

 ヤバい。

 出そう。

 これ以上扱いたら、まちがいなく、あの白いものが・・・。

 その証拠に、包皮が剥ける度に現れる僕の充血したサクランボは、尿道口から先走り汁の泡を吹いている。

「巧・・・僕も、だ・・・」

 翔が顔の前に突き立てた太く長い自身の肉の槍を愛おしげに扱き上げながら、甘い声で言う。

「画面越しじゃなく、早くキミと本当の兜合わせが、したい・・・。したくて、たまらない・・・」

 と。

 その時だった。

 信じられない出来事が起こった。

 翔を映した画面。

 その端から突然一本の腕が現れたかと思うと、五本の指を開いて、だしぬけに翔の勃起ペニスを握り締めたのだ。

「アアアッ!」

 白い喉を露わにして、大きくのけぞる翔。

 ペニスを握ったのは、筋肉の束の浮き上がった、ゴツゴツした太い腕である。

 毛むくじゃらの指は、毒蜘蛛タランチュラを連想させる不気味さだ。

 その指が、万力のように、猛り立った翔の肉棒を締め上げる。

 裏筋を親指の腹で圧迫され、はみ出た亀頭が今にも爆発しそうなほどに膨れ上がった、その瞬間―。

 腕が、真上にペニスを引っ張った。

「や、やめろ・・・」

 ペニスを起点に、翔の躰が少しずつ持ち上がる。

 翔の全身が「へ」の字に折れ、股間が頂点となり、その両端に両腕と両足が垂れ下がる。

 すごい力だった。

 その誰かは、右腕一本で、翔の躰を吊り上げているのである。

「ち、ちぎれ、る・・・」

 翔の美顔が苦痛に歪んだ。

 今や全体重を支える命綱と化したペニスは、限界まで伸びて根元が隠花植物のように白くなってしまっている。

「ああ、翔・・・っ!」

 あまりに煽情的な光景に思わず扱きを加速しようとした刹那ー。

「貸せ」

 僕の右手を引きはがし、代わりに角刈り男が僕の勃起陰茎を握りしめてきた。

「なにをチンタラ扱いてるんだ。そんなことなら、俺が代わってやる!」
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