淫美な虜囚

307 共有される裸体⑪

　括約筋を押し広げ、熱した火箸のように熱い肉の棒が僕の体内に押し入ってくる。

　陰のペニスは翔のそれに比べると、ペンシルのように細く、開発された直腸にほとんど痛みはない。

　ただ、細いだけに挿入はスムーズで、たちまち直腸の底部にまで到達した。

　膀胱の裏側、ちょうど、前立腺に壁が接する部位である。
　
「ﾀﾞﾒｯ､ｿｺﾊ！」

　異様な官職に、思わず知らず叫んでしまっていた。

　印のペニスの先が触れているのは、男のGスポットと呼ばれる”でっぱり”だ。

　翔に今日、味わわされたばかりのあのドライオーガズム。

　いわゆる”メスイキ”状態を引き起こすあの箇所である。

　こんなところでメスイキしたら…。

　妄想するだけで射精しそうになる。

　そんな僕の興奮の高まりをいち早く察知したのか、陽が手を持ち替えた。

　両手で挟むのをやめ、右手だけで二本のペニスを一度に掴み、垂直に立てたのである。

　握ったまま、一緒に扱く。

　今度はお馴染みの上下の運動だ。

　包皮がずれて濡れた亀頭がぴょこぴょこ飛び出した。

　日本密着しているため、跳び出すたびに裸の裏筋が擦れ合い、それが気持ちよくてたまらない。

　ﾊｱﾊｱﾊｱ…。

　ｱｳ､ｱｳ､ｱｱｱｱ…。

　僕と陽の息が荒くなる。

　陽の親指が亀頭の先を捕える位置に固定され、モグラたたきのように飛び出す先端を刺激する。

　－ﾎﾗ、ﾀｯﾌﾟﾀｯﾌﾟﾀｯﾌﾟ！－

　ﾁｭﾌﾟﾁｭﾌﾟﾁｭﾌﾟ…。

　粘液が立てる音。

　広がる二本分の淫汁の匂い。

　ｼﾞｭﾎﾞｯ、ｼﾞｭﾎﾞｯ、ｼﾞｭﾎﾞｯ。

　その間も、斜め下から陰が突く。

　僕の直腸の奥の逝けない場所を、己の槍で。

　－ｱｱ､ﾀﾞﾒ､ｱｱｯ！－

　僕はつま先立ちになる。

　躰の底でマグマが産まれていた。

　ジンジンする。

　ｱｱ､ｱｱ…。

　ﾁﾝﾎﾟ、ｲｲ…。

　快楽の凄まじい渦に、今にも呑まれそう。

　舌が上顎に貼りついた。

　アキレス腱がつりそうなくらい強張った。　

「接吻するよ」

　やがて荒い息で陽が言い、ペニス同士を腹の間に挟みこむようにして、僕をぎゅっと抱きしめた。