淫美な虜囚

ヤミイ

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301 共有される裸体⑤

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 突き出ているので、当然といえば当然だがー。

 唇より、性器のほうが触れ合うのが早かった。

 ただし、触れ合ったのは、亀頭の先っちょに開いた尿道口の”顎”あたりである。

 互いの陰茎が、勃起して、斜め30度ほどの角度でせり上がっているからだ。

「このままじゃだめ。僕と同じようにして」

 陽が言って、己の勃起陰茎の雁首の鰓の下をつまむ。

 右手の親指と人差し指で上下をつまむと、床と水平になるまでゆっくり押し下げた。

「アアッ」

 か細い声で、僕は鳴く。

 包皮から覗いた裏筋の一部が擦られて、感じてしまったからである。

「感じるのはまだ早いって。ほら、ちゃんと自分のは自分で持たないと」

 腰を引きかけた僕を、陽が叱咤する。

「手伝おうか」

 横から口を出したのは、姉さんだ。

「あんたがしたいこと、なんとなくわかっちゃったから」

 陽を見上げて、意味ありげに微笑んだ。

「ひょっとして、お姉さん、腐女子?」

 屈託のない笑い声を立てて、陽が訊く。

「そ」

 僕らのペニスを両手で握ると、姉さんがうなずいた。

「それも筋金入りの。あの翔のおかげで、今は実践編に入ってるところ」

「なら安心ですね。では、お互いのペニスが一直線になるように、尿道口同士をくっつけてください」

「わかってるわ。巧、一歩前に出て、もっとこの子に近づいて」

「う、うん…」

「あとはあたしがやってあげるから、あんたたちは手をうなじのとこで組んで、躰を前に反らすようにして」

「それ、いいですね」

 ともすれば海綿体の弾性で跳ねあがりそうになるペニス。

 それを姉さんが、水平になるまで、両手で押さえ込んでいく。

 その状態でおそるおそる腰を突き出すと、

 ズリッ。

 今度は亀頭の先っちょと先っちょが、それこそキスするみたいにこすれ合った。

「アッ」

「アンッ」

 同時に反応してしまう陽と僕。

 でも、姉さんに躰の中心を握られているので、動けない。

「これでいいわ。離れないように持っててあげるから、包皮は自分たちで被せなさい」

「わかりました。巧君、だったね。じゃあ、まずは君の包皮を、剥けるだけ剥いてくれる?」

「そんなことして…いったい、何を…?」

 接触した亀頭の先端から伝わる疼き。

 そのじんわりとした快感に震えながら、僕は訊ねた。

「ここまできても、わからないのかい? 僕と君みたいな、仮性包茎同士でしかできないプレイ、それを今からやろうとしてるんだよ。ま、いいや。しょうがない。僕が手伝ってあげる」

 陽はそう言うと、右手を伸ばして、容赦なく僕の包皮を剥き始めた。


 
 
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