淫美な虜囚

ヤミイ

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250 メスイキ美青年⑥

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 その感覚に襲われたのは、僕がちょうど、翔の肛門の最深部まで双頭バイブをぶち込んだ時のことだった。

 生温かい波動のようなものが泉の清水のごとく躰の中心部に沸き起こり、下半身全体にひたひたと広がり始めたのだ。

 な、なんだ、これは・・・?

 心の中で、僕は呻いた。

 脚の筋肉から、力が抜けていくのがわかった。

 いや、それどころか、身体中の筋肉に力が入らない。

 全身が熱せられた蝋と化し、蕩けるような感じ、とでもいえばいいだろうか。

 それは明らかに、乳首や性器を刺激された時覚える快感とは、別物だった。

 乳首や陰茎ではなく、躰の奥の奥から愉悦の潮が満ちあふれてくるような、そんな感覚なのだ。

 もしや、これが・・・?

 弛緩した躰を翔の肛門に差し込んだ双頭バイブ一本で支えながら、僕はぼうっとした頭で思う。

 これが、本物の、ドライオーガズムなのか?

 薄目を開けて、翔を見る。

 翔も同じ状態に陥っているらしく、そのイケメン顔に蕩けるような表情を浮かべている。

「イク・・・」

 翔が喘ぎ、ぴくっと腰を持ち上げた。

「「ぼ、ボクも・・・」

 その振動で、僕もイク。

 翔と僕は、お互いの肛門を双頭バイブで貫き合い、その人工ペニスだけを支えに向かい合っている。

 翔にのしかかる恰好の僕の四肢から力が抜けてしまい、全体重をバイブにかけているからだ。

「あ、また」

 濡れた瞳で僕を見つめる翔が、僕の下で尺取虫のようにひくついた。

「また、逝っちゃう」

「ぼ、僕も、イ、イク・・・」

 僕らの間では、オナホで束ねられた二本のペニスが完全勃起したままだ。

 けれど、不思議なことに、オナホからひりだされたふたつの亀頭からは、まだミルクは出ていない。

 こんなに気持ちいいのに、射精しないのだ。

「あん、イク」

「逝っちゃう・・・」

 快感の波に何度も何度もさらわれて、僕と翔は逝きまくる。

 それは射精のように鋭い快感ではないけれど、いっこうに収まらない持続する愉楽の境地だった。

「これが本物のメスイキなのね」

 スマホを構え、姉さんがびくんびくんとイキまくる僕と翔を撮る。

 ああ、この姿をSNSにでもアップされて、不特定多数の人の目に晒されでもしたらー。

 そう妄想するだけで、僕の胸は倒錯した多幸感でいっぱいになる・・・。
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