淫美な虜囚

ヤミイ

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178 愛玩動物⑩

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 2階には、短い廊下を挟んで僕と佐代子姉さんの部屋がある。

 ふたりはそこに全裸の僕を閉じ込めて”調教”の続きをしようという腹なのだろう。

 事実、姉さんは、僕に試すために、こっそりネット通販で色々なアダルトグッズを集めているらしい。

 そのことは、このまえの”剃毛儀式”の一件でも明らかだ。

 想像するだけで、乳首が尖り、陰茎の先が濡れてくる。

 なんせ、姉さんと翔は似合いの美男美女カップルなのである。

 そのふたりの手で、またいつかのように、密室の中、よってたかって嬲られるのかと思うと、今から躰が疼いてならないのだ。

 僕は首輪についたリードを引かれ、階段の登り口に差し掛かった。

 リードの端を握っているのは翔で、後ろには姉さんが立っている。

「上がって右側があたしの部屋です。鍵は掛かっていませんから、どうぞ遠慮なくお入りください」

「向かって右側の部屋ですね。わかりました」

 会釈を返し、翔が階段を上がっていく。

 前を行く白い足袋に包まれた足を見ながら、僕も階段に両手をかけた。

 安い中古の建売住宅だから、うちの階段は幅が狭くて角度が急だ。

 両手を二、三段上にかけ、その後にいざ足を続けようとして、

「く」

 ある事実に気づき、僕は固まった。

 姉さんの言葉の意味が、今になってわかる。

 四つん這いで階段を上がろうとすると、角度が急すぎるため、勃起した陰茎が段の内側にぶつかってしまうのだ。

「どうしたんだ。早く来い」

 数段上から翔がリードを引っ張り、僕を急かした。

「ま、待って」

 なんとか次の段に進もうとすると、段の内側に当たった陰茎がへし折れるように真下に曲がり、疼くような快感が脊椎に沸き起こった。

 こ、これー。

 き、気持ち、いい・・・。

「にゅ、にゅう」

 思わず知らず、仔猫の声で鳴いてしまう僕。

「早くしないか、このさかりのついたオスイヌめ」

 翔に引きずられるようにして無理やり股を開き、段を越えると、

 ぶるんっ!

 唸りを上げて跳ね上がった勃起肉棒が、ぺたんと次の段にぶつかった。

 ねちゃっ。

 少し剥けかけた陰茎の先から跳ねる先走り汁。

「いやね」

 それを見て姉さんが柳眉を逆立てた。

「あんた、階段までべちょべちょにするつもり?」

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