淫美な虜囚

ヤミイ

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135 剃毛儀式④

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 助清マスクの男が、放り出された翔のペニスを弾く。

 バキバキに勃起したそれは、先端から雫を飛ばしながら、ぶるんぶるんと震える。

 その長く引き伸ばしたフランクフルトみたいな物体を、男たちが弾いて弾いて弾き回す。

 その度に翔の肉体が反り返り、ブリッジするように腰を突き上げる。

 白いレオタードの下を這い回る別の男の手に乳首をつねられ、尻肉を鷲掴みにされ、翔の口が淫らに開く。

 向こうの音声がミュートになっているらしく、大昔の無声映画のように音は聴こえない。

 ある意味それが救いだった。

 ここで翔の喘ぎ声まで聞かされては、まず間違いなく僕は、自らの手でおのれを汚してしまっていただろうから。

「ああ、なんてこと…」

 姉さんが、両手を握って下唇に当て、うわ言のようにそうひとりごちた、その時だった。

 ふいに画面が黒くなり、

 -共有を解除しますー

 の文字が一瞬映し出された後、別の映像に切り替わった。

 ソファにくつろぐ翔のバストアップである。

「失敬。変な映像が紛れ込んでしまったようだね」

 いつもの不敵な笑みを口元に浮かべて、翔が言った。

 その自信に満ちた風貌には、ついさっき、ベッドで男たちに凌辱されていた時の倒錯した愉悦の影は微塵もない。

 が、僕は違和感を禁じ得なかった。

 着崩したワインレッドのドレスシャツの襟元から覗く翔の白い肌。

 その鎖骨のあたりに薄赤い痣ができている。

 それはどこかキスマークに似ていて、目を凝らして観察すると、喉のあたりにも指の痕みたいな痣がついていた。

 呆気にとられた僕と姉さんが口を開く前に、先手を取るみたいに、翔がしゃべり始めた。

「すまない。このまま、ここから見てるから、さっそく始めてくれないか。僕らの性奴隷の、剃毛の儀式を、ね」

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