淫美な虜囚

ヤミイ

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129 生贄少年⑱

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 僕はもとより、腰の後ろで両手を縛られている。

 そこに今度は、うなじの後ろで組んだ両足首をも緊縛されたのだ。

 顎すれすれの位置まで、まっすぐに立ち上がる勃起陰茎。

 真下に突き出た、白桃のようなお尻のふたつの肉。

 その肉球は真っ二つに割られ、その間から黒光りするエネマグラの台座が覗いている。

 サラリーマンが、重雄から受け取った栞のマフラーで、僕の両足首を縛った。

 そうしておいて、余った端を右手に握り、僕の躰を上へと持ち上げる。

 洋梨のような形をした、人肉トルソが宙に浮く。

「イイ感じだ。じゃあ、そのまま床に下ろしてくれます?」

 重雄が頼むと、長身のサラリーマンは、少し腰をかがめて、僕を床に下ろし始めた。

「あきゅ」

 思わず叫んでしまったのは、肛門から突き出た台座が床に触れた瞬間だった。

 グサリ。

 これ以上は入らないと思われたエネマグラが、更に数センチほど、直腸内にめり込んだのである。

 マフラーが緩み、僕の体重が、肛門を貫いたエネマグラに、一気にかかったせいだった。

「あは、アアアア…」

 肛門から突き出たエネマグラの台座だけで躰を支えることになり、僕はぴくぴく痙攣した。

 内と外から前立腺が押されまくって、気持ちよくってたまらない。

 ずきん、ずきん、ずきん。

 脈打ちながら、急速にペニスが熱くなるのがわかった。

 メキメキと海綿体が節くれ立ち、太い静脈の束が、怒りの青筋のように浮き上がる。

 これだけ勃っているのに、そこに新たな血流が、更に注入されているー。

 そんな感じだった。

 よし、今度こそ。

 自分の亀頭を咥えるべく、僕はできる限り上体を前屈させ、反り返るペニスに向かって首を伸ばした。

 けれど、残念なことに、あと少しのところで、口が届かない。

 息がかかるほど間近に赤剥けの亀頭が口淫への期待で震えているのに、唇の先で触れるのがせいいっぱいなのだ。
 
 そんな僕の涙ぐましい努力を目の当たりにして、

「あと5ミリ。がんばるんだ」

 来栖重雄が励ましの言葉をかけた時だった。

「大丈夫です。あとは私に任せてください」

 コートのポケットからエネマグラのリモコンを取り出し、顏の前に掲げると、得意そうに佐代子姉さんが言った。

 



 
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