淫美な虜囚

ヤミイ

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101 満員バスでの痴態⑫

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 バス停は、翔のマンションから目と鼻の距離にあった。

 けれど、エネマグラを装着し、全身に媚薬入りローションを塗られた僕には、そこまで歩くのもひと苦労だった。

 下着同然のシャツとレギンスの上に、ダウンジャケットを羽織っただけという軽装だが、寒くはなかった。

 どちらも高性能の断熱素材でできているらしく、真冬の宵の寒風もまったく気にならない。

 いや、それどころか、正直言うと、僕は暑くてならなかった。

 歩く時の振動で、勃起した乳首がシャツにこすれて疼き、肛門に埋められたエネマグラがGスポットを刺激する。

 その時に生まれる快感で、全身が火照ってならないのである。

 バス停に到着する頃には、僕の陰茎は紐で股間に巻きつけられた竿袋みたいな極小ショーツの中で、ガチガチに勃起してしまっていた。

 レギンスがピチピチのせいで、股間は熟したバナナを縦に詰め込んだように盛り上がり、歩きにくいことこの上ない。

 しかも、快感のあまり、亀頭の先からはカウパー腺液が分泌され、白いレギンズに染みを作ってしまっている。

 ショーツが小さすぎ、陰茎の先が1センチほど、上に飛び出てしまっているせいだった。

「翔さま、ちょっと様子が変だったわね」

 そんな僕の様子を尻目に、姉さんは物思いに沈んでいる。

「プライベートなパーティっておっしゃってたけど、あんなセクシーな衣装で参加する集まりって、いったい、何なのかしら」

 確かに姉さんの言う通りだった。

 別れ際の翔は、その卑猥すぎる肢体に反して、なぜだか少し元気がないように見えた。

 それまでの自信に満ちた美青年ではなく、性奴隷として虐げられる僕に通じる何かはかない弱さのようなものが、全身に滲み出ていた。

 この時、もっと突っ込んで考えていれば、僕らは彼の置かれた境遇を見抜くことができ、その後起こるあの悲劇を防ぐことができたのかもしれない。

 が、いかんせん、予想より早くバスが来てしまい、僕も姉さんも、すぐにそれどころではなくなってしまったのである…。

 
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