淫美な虜囚

ヤミイ

文字の大きさ
上 下
88 / 667

87 発情少年極刑⑳

しおりを挟む
 太郎が動くたびにGスポットに硬い突起物が食い込み、躰の中心で快感がスパークする。

 前立腺を刺激された時に起こる例のドライオーガズム。

 あれがまたしても、僕を支配しようとしているのだ。

 太郎にのしかかられ、前のめりに倒れそうになった僕は、股間に鼻づらを突っ込んでいる花子の肩に手を置いた。

 そうしながら、自分も獣になったかのように、口の端から涎を撒き散らし、細っこい喉も露わに首をのけぞらす。

 貧弱な裸身が弓のように反り返り、少女みたいに肌理の細かい全身の皮膚を、ぞわぞわと快楽のさざ波が淫靡に駆け抜けていく。

 内腿の筋肉が束になって浮き彫りになり、電気ショックを受けた蛙の肢みたいにぴくぴく痙攣を繰り返す。

 波打つ平らな腹はいやらしく起伏して、流線形のへその穴を淫らに伸縮させている。

 くうん、くうんくうん…。

 気持ちよくなってきたのか、太郎の鳴き声に変化が現れた。

 そう言えば、直腸内に埋めこまれた太郎の性器がひと回り太くなった気がする。

 その長大な凶器で太郎は僕を突きまくる。

 狂ったように僕の裸の臀部に下腹をこすりつけ、上下左右に烈しく腰を振っている。

 その間にも花子は僕の怒張フランクフルトを根元まで咥え込み、雁首の下を甘噛みしながら舌で亀頭を舐め回す。

 グルルルル…。

 じゅるじゅるじゅるじゅる…。

 思わず、声が出てしまう。

 き、きもち、い、いい…。

 し、しび、れる…。

 ちんぽ…肛門…乳首…みんな…。

 こ、このままじゃ、ぼ、ぼく…。

 駄目になっちゃう…。

 ああ、ああ、あはあ、ふうっ…。

 鏡に映る少年の姿に僕は陶然とならざるを得ない。

 あばらの浮き出た痩せた胸板から突き出た茶色いグミ乳首。

 蕩けるような表情。

 半開きになった唇の間から突き出て、空中でうごめくピンクの舌。

 あどけない横顔は涎でべちょべちょだ。

 痩せた腰には骨盤の輪郭が浮かび上がり―。

 そして全裸少年の屹立するあの棒を根元まで咥え込む牝ドーベルマンと、その少年の尻を抱えてバックから犯している更に大きい牡ドーベルマン。

 そんな哀れな僕を眺めながら、裸で抱き合い、互いの性器を弄り合う、翔と姉さん。

 薄物のガウンをはぎ取られた姉さんの美肌を翔の手が這い回り、お返しとばかりに姉さんの手が翔を扱いている。

 愕然とするほどの格差だった。

 2頭の犬にレイプされる僕。

 それを尻目に絡み合う、美男美女のカップルー。

 ひどい。

 ひどすぎる。

 こんなの、あり得ない…。

 僕の目尻に、涙がにじんだ。

 憧れの姉さんを翔に取られた悔しさと、文字通り僕が身も心も捧げた翔を姉さんに取られた悔しさとで、躰の震えが止まらない。

 ああ、でも…。

 熱病に罹ったように喘ぎながら、僕は思う。

 一番悔しいのは、さかりのついた2頭の猛犬相手に、僕が今、こんなにも感じていることだー。

 相手は恋人や憧れの人どころか、人間ですらないのに、である。

 悔しくって、ならない。

 だって僕は、情けないことに、もう…。

 そう、逝く寸前…。

 ああ、僕だけひとり、先に逝っちゃうの…?

 
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...