淫美な虜囚

ヤミイ

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59 M男への道⑫

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「わ、私が、巧の、精液を、飲む? そ、そんな…いいんですか?」
 
 言下に否定するかと思ったら、実際はその逆だった。

 姉さんは頬を薔薇色に染め、プラグの根元から滲み出る白濁液をじっと見つめている。

「直接彼に訊いてみたら、どうですか? 実の姉に精液を飲まれて、嫌じゃないかどうか?」

 僕を羽交い絞めにして、クロスした両手で乳首をつまみ、突き上げたペニスでアナルを穿ったまま、翔が言う。

「そ…そうですね…」

 ますます赤くなる佐代子姉さん。

 発達した肉体とアンバランスなそのはにかみ方が、初心な少女のようで、胸がキュンとなるほど愛くるしい。

「で、巧、どうなの? 今の私たちの話、聞こえていたでしょう? 私、あなたの、ここから出てるお汁を…」

 そこまで言ってためらうように口をつぐみ、握ったペニスを傾けて僕に亀頭の先を見せてから、やがて覚悟を決めたように言い切った。

「ちょっと、味見、してみたいんだけど…」

「いいよ…」

 姉さんの潤んだ瞳から目を逸らし、僕は答えた。

 恥ずかしい、と思う。

 中学生の時、いきなり部屋に入ってきた姉さんに、オナニーを見られたことがある。

 あの時も、その後一か月くらい、姉さんの顔をまともに見られくなったくらい恥ずかしかったけど、今はそれ以上だ。

 でも、その反面、嬉しくてならなかった。

 姉さんが、こんなクズみたいな僕の姿に嫌悪感を示すどころか、並々ならぬ興味を示してくれているのだ。

「お願い…舐めて…ああ…」

 差し込まれたプラグの先と翔の勃起ペニスに挟み撃ちされた前立腺から、波動のように満ちてくる凄まじい愉悦。
 
 その波にさらわれそうになり、翔に抱かれて僕は喘ぐ。 

 全身を浸す蕩けるような快感に、プラグを押し上げるように尿道からスキムミルクが溢れてくる。

「ありがとう」

 姉さんが、僕のペニスを握ったまま、身を乗り出した。

 突き出た乳房が僕の亀頭をかすめ、花びらのような唇が目の前に来た。

「じゃあ、さっそく、巧の命、じっくり味わわせてもらうわね」

 鼻の香りの吐息を僕の顔に吹きつけ、妖艶な声音で姉さんが言った。
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