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40 瀬尾巧奴隷化計画②
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「い、いいんですか?」
翔の提案に、佐代子姉さんの眼が輝きを帯びた。
乳房をつかんだ指に力が入り、柔らかそうな肉の丘にネイルアートで飾った爪が食い込んでいる。
「もちろんです。あなたのようにお美しい方にサポートされたら、この奴隷化計画も極めて順調に進むでしょう」
5歳年上の佐代子姉さんに向ける翔の口調は、あくまでも丁重で、僕に対する言葉遣いとは大違いだ。
「奴隷化、計画…」
姉の横顔に、逡巡の色が浮かんだ。
さすがに、実の弟が赤の他人の性奴隷にされる計画の片棒を担がされる愚に気づいたのだろう。
優しい姉さんなら、当然、そんなことに加担するはずがない。
「お嫌ですか? 愛する弟相手にそんなことはできないと、そうお考えなら、無理強いはしませんが」
姉に見せびらかすように、おのれのペニスと右手で僕を責め苛みながら、翔は余裕の口調である。
巧みなテクニックで翔に肛門を穿たれ、ペニスを扱かれて、快楽に打ち震えつつ、切れ切れの思考で、僕は思う。
当り前だ。姉さんがそんなこと、するわけがないじゃないか。
いくら、BL好きだからと言って、それはあくまで趣味の範囲内であって…。
が、そんな僕の希望的観測は、姉の次のひと言で、あっというまに雲散霧消してしまった。
「わかりました。それもこれも、借金を帳消しにするため、ですものね…。いいわ。お手伝いします。いえ、させてください。巧も、わかってくれるわよね? これは、あなたのためでもあり、私たち家族全員のためでもあるの」
自分自身に言い聞かせるような口調でそこまで一気に言ってのけると、佐代子姉さんはキッと顔を上げ、毅然とした表情で、僕と翔を見た。
「ね、姉さん…」
僕は唖然として、その美しい顔を見つめ返した。
タールのように胸に広がる絶望の更に底から、何やら疼くような衝動が湧き上がってくるのがわかった。
それはどうやら、神経が愉悦でひりつくような、とある背徳感への、どす黒い期待のようだった。
翔の提案に、佐代子姉さんの眼が輝きを帯びた。
乳房をつかんだ指に力が入り、柔らかそうな肉の丘にネイルアートで飾った爪が食い込んでいる。
「もちろんです。あなたのようにお美しい方にサポートされたら、この奴隷化計画も極めて順調に進むでしょう」
5歳年上の佐代子姉さんに向ける翔の口調は、あくまでも丁重で、僕に対する言葉遣いとは大違いだ。
「奴隷化、計画…」
姉の横顔に、逡巡の色が浮かんだ。
さすがに、実の弟が赤の他人の性奴隷にされる計画の片棒を担がされる愚に気づいたのだろう。
優しい姉さんなら、当然、そんなことに加担するはずがない。
「お嫌ですか? 愛する弟相手にそんなことはできないと、そうお考えなら、無理強いはしませんが」
姉に見せびらかすように、おのれのペニスと右手で僕を責め苛みながら、翔は余裕の口調である。
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当り前だ。姉さんがそんなこと、するわけがないじゃないか。
いくら、BL好きだからと言って、それはあくまで趣味の範囲内であって…。
が、そんな僕の希望的観測は、姉の次のひと言で、あっというまに雲散霧消してしまった。
「わかりました。それもこれも、借金を帳消しにするため、ですものね…。いいわ。お手伝いします。いえ、させてください。巧も、わかってくれるわよね? これは、あなたのためでもあり、私たち家族全員のためでもあるの」
自分自身に言い聞かせるような口調でそこまで一気に言ってのけると、佐代子姉さんはキッと顔を上げ、毅然とした表情で、僕と翔を見た。
「ね、姉さん…」
僕は唖然として、その美しい顔を見つめ返した。
タールのように胸に広がる絶望の更に底から、何やら疼くような衝動が湧き上がってくるのがわかった。
それはどうやら、神経が愉悦でひりつくような、とある背徳感への、どす黒い期待のようだった。
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