上 下
265 / 323

265

しおりを挟む
 そもそも、無茶な話だった。

 1本分のペニスの包皮の中に、2本のペニスが押しこまれているのである。

 すべてが終わった後のことを想像すると、もう恐怖しかなかった。

 これではおそらく、僕の包皮はぶよぶよに伸び、二目と見られぬ有様になってしまうことだろう。

 だがー。

 今はそれどころではなかった。

 先のことなど突き詰めて考えられないほど、快感が強かった。

 1本分の包皮に包まれた2本の亀頭。

 その密着感が、たまらない。

 しかも、2本とも、それぞれが分泌する先走り汁でヌルヌルで、擦れるだけで泣けてくるほど気持ちいい。

 それに加えて、この乳首責めである。

 僕は乳首弄りにめっぽう弱い。

 何かの拍子で下着に乳頭が擦れるだけで、瞬時にして勃ってしまう。

 それもただ乳首が硬くなるだけでなく、その快感のパルスはすぐに股間にまで伝播し、性器を勃起させるのだ。

 いわば乳首は僕の性感帯を目覚めさせるスイッチなのだった。

「や、やめ、て・・・」

 僕は顔を背け、唇を噛み、喘ぎを噛み殺す。

「チ、チクビは、ダ、ダメ・・・」

 でも、ついつい、甘えるような声が出てしまう。

「アア・・・アアア・・・、タ、タッチャウ・・・」

 彼の指責めに悶えていると、

「ああああんっ、ああああんっ!」

 扱きに耐えかねたのか、Kが全身を痙攣させ、掠れ声で喘いだ。

「さあ、先に逝くのはどっちだ?」

 両手を巧みに動かし、僕らを追い込む彼。

 その彼自身、股間のペニスを鬼のように勃たせているのは、よほど僕らが淫らだからだろう。

「く、くそ」

 負けていられなかった。

 ここで先に漏らしてしまえば、これまで築き上げて来た僕の地位は暴落必至である。

 最悪、社内公認の肉便器というこの天職を、Kに奪われてしまいかねないのだ。

 快感に朦朧となりながら、右手を伸ばし、喘ぎ声の形に開いたKの口に指を突っこんだ。

「舐めろよ」

 歯軋りするように、僕は言った。

「これを僕のチンポだと思って、思いっ切り、しゃぶるんだ」

 そう言いながら、口の中で動き回るKの舌を指先でつまんでやった。

「きゅ、きゅう・・・」

 くぐもった声でKが鳴き、とろんとした淫蕩な眼で僕を見つめ返す。

 そしてー。

 その直後、僕はこれが全くの逆効果だったことを、思い知らされることになるー。

 

 

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

捜査員は柱の中央で絶頂を強制される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

処理中です...