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「けっこう出ましたね」

 カテーテルの先からぶら下がった尿パットを見て、Kが言う。

「半分くらいか。後二回だな」

 彼がうなずき、モギュモギュを再開した。

 僕の直腸の最新部。

 膀胱との境目にあるボール型の隆起を、ぐにゅぐにゅ揉み始めたのである。

「アアア・・・・・・ッ」

 僕の喉から切ない喘ぎ声が漏れた。

 ジーンとした痺れが、躰の底から、じわるように下半身全体に広がっていく。

 それはまるで半身浴でもしているかの心地よさで、射精を終えて萎えかけていたペニスが生き返るのがわかった。

 ふにょっとうなだれかけていた肉竿に新たな血流が注ぎ込まれ、周囲の海綿体が鎧状に硬くなり始めたのだ。

 しぼんで枯れてしまったチューリップのつぼみそっくりな、大きな亀頭がむっくりと顔を上げる。

 萎えに従い包皮が先端まで進行し、亀頭全体を包もうとしていたのだが、それがまた後退を始めていた。

 にゅるり。

 粘液に包まれた眼のない生き物の頭部みたいな亀頭の中身が、後退した包皮の下から再び顔を出す。

 180度開き切った僕の股倉の中心で、床と水平まで角度を上げた長い肉の棒がゆっくり左右に揺れ始めた。

「すごい。また勃ってきた」

 Kが感嘆の声を漏らすと、

「手を緩めるな。こいつはまだ出せるはずだ。なんせ、毎日必ず3回、射精するのが仕事なんだからな」

 師匠だけあって、彼は僕のルーティンワークを知っているのだ。

 営業所の更衣室で1回、取引先の応接室で1回、帰り際にラブホテルで1回。

 それが、平日の僕の”仕事”である。

 むろん、相手は毎日違う。

 そして、週末は本部に呼ばれ、幹部会議の席上で・・・。

 だから、ふだんから精のつく食べ物を摂るように心がけてはいるのだが・・・。

「ですよね。俺らで限界を見せてやりましょう」

 言うなりKが電マの振動を強にして、二本同時に僕の乳首に押し当てた。

「キュキュウッ!」

 先走り汁を飛ばして叫んでしまう。

 むっくりむくむく立ち上がる僕の恥ずかしい肉バナナ。

「メスイキ状態に追い込めば、放っておいても出し続けるさ」

 彼が悪魔の笑みを口元に浮かべ、僕の肛門に突っ込んだ右腕を手首ごとぐりぐり回転させ始めた。

 
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