上 下
200 / 323

200

しおりを挟む
 彼の口の中はひどく温かかった。

 いや、それはむしろ熱いくらいで、具合よく湿っており、頬の内側の粘膜が僕のバナナにぴたりと貼りついた。

 その心地よさに多幸感を味わいながら、僕は目の前に屹立する男根に意識を集中した。

 正直、これほど間近で男性器を観察するのは、初めての気がした。

 しかも、ここまで太く、硬く、大きいものは・・・。

 青筋の浮き出たカチコチの肉筒に、思わず頬ずりしてしまう。

 焼けた鉄の棒のように熱く、弾力に富むその器官は、強く握っても硬い芯があり、決してひしゃげはしない。

 ズル剥けの亀頭は、僕のものに比べ、ずいぶんと立派である。

 張り出したエラの部分は茸の笠みたいで、そこから始まる亀頭は横から見ると兜をかぶった武者の頭部のようだ。

 今、そのつやつやした亀頭は透明な先走り汁でぬるぬるになり、鈍い光沢を放っている。

 亀頭の鼻先に縦に切れ込んだ尿道口から、とめどなくカウパー腺液がにじみ出ている証拠だった。

 間違いなく、彼も欲情しているのだ。

 その認識が、僕の胸底に意地の悪い想念の火をともす。

 彼にも、Mの資質がある。

 そのことに、間違いはない。

 だったら、新人のKの目の前で、それを引き出し、その地位を最底辺まで貶めてやるだけだ。

 なんなら、会社公認の肉便器の称号を、ここでこの男に譲ってやってもいい・・・。

 そんなことを考えながら、舌先を伸ばし、尿道口をつついてやった。

 それと同時に、親指の腹で、亀頭の表面を撫で回す。

「アア・・・」

 僕を頬張ったまま、くぐもった声で彼が喘ぐのが聴こえてきた。

「ク、クワエテ・・・ハヤク・・・」

 哀願するように呻き、僕をしゃぶり出す。

 僕はほくそ笑んだ。

 今のところ、僕が確実に勝っている。

 だからこそ、まだおフェラはおあずけだ。

 焦らして焦らしまくって、それからぱっくりと・・・。

 が。

 この時僕は、あまりにもいい気になりすぎていたようだった。

 その直後、まさかあんな展開が待っていようとは、夢にも思っていなかったのであるー。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

処理中です...