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「そろそろやるか」

 さんざん僕を昂らせた後、彼が言った。

「産業スパイは極め付きのドSらしい。おまえはその責めに耐え、更に立場を逆転する技を身につけるんだ」

「立場を逆転、つーっと、ドSをドMにするってことですか?」

 僕の感じる部位をいじりながら、横からKが訊く。

「その通り。だから今からそのための特訓を行う」

「じゃあ、最終的には主任がドMに?」

「さあな。それはわからん。K、おまえがそうなる可能性だってある」

「えーっ、俺にはマゾッ気なんてないですけどねえ」

 笑いながら、作業にかかる二人。

 結束バンドでまたたくまに僕の両手と両足を腰の後ろで一つに縛り上げ、達磨のような格好を作り上げる。

 できあがったのは、ボールみたいに後ろに沿った躰の中心に、勃起したペニスだけが旗竿みたいに突き出ている、そんな恥辱にまみれた格好である。

「ウウウウ・・・」

 最後の仕上げにロープで天井から吊るされ、僕は呻いた。

 四面の鏡には、あまりにも恥ずかしい僕の裸体がさまざまな角度から大写しになっている。

 何だ、この恰好は?

 恥ずかしい・・・。

 はずかしすぎて・・・ああ、キモチ、イイ。

 乳首が、勃ッテクルノガ、ワカッチャウ・・・。

 ニュルリ。

 塩辛いものが、唇に触れた。

 興奮しすぎて、鼻血が一筋、流れ出てしまったのだ。

 
 
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