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第1章:グゥスカ王国の薬剤師
4.別れを告げる
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ダミ子の家は城を出て南の位置にある、古びた木造の一軒家だ。
家はダミ子と祖父の二人で暮らしている。
両親はダミ子が幼い頃に病で亡くなってしまった。
同時に親を亡くし一人になったダミ子を引き取ったのは祖父だった。
故に祖父はダミ子にとってもはや第二の親のようなものである。
「着いた」
ドアを二回ノック。
「じいさん、私だ。ダミ子だ」
今さらながらダミ子ってなんだよ、と思う。
ダミ子は本名ではない。
同僚のカモミールがふざけてつけたあだ名だ。
ダミ子。
彼女が愛飲しているドリンクが起源。
しかし、あまりにも語呂が良いことから研究所の仲間たちに浸透し、国王、助手、そして祖父まで彼女のことを『ダミ子』と呼ぶようになった。
もはや彼女を本名で呼ぶ者はいない。
まあ別にいいんだけど。
「おお、ダミ子か」
ドアから顔を覗かせた祖父がさっそくダミ子呼びで迎えた。
「三日も家に帰らないとは何事じゃ。この不良孫め」
「研究所に泊まってたんだよ。遊んでるわけじゃないわ」
「まったく、ワシがどんな気持ちかも知らんで……」
「お、心配してくれたの?」
「いや、お前じゃなくて夕飯の心配」
「アンタはそういう奴だったよ」
「お前の作る不味い飯でも無いよりはマシだからの。ほれ、入れ」
祖父は顔を引っ込めるとドアを開いた。
『ゆ』
「あ、どうも」
「サンキュ」
ソファに座ると丸い円筒型のロボットがトレーに乗せたカップを差し出してきた。ダミ子とマースはそれぞれカップを受けとる。
口をつけるとそれは何の味もしない。
「……相変わらず白湯しか注げないのかこのロボ」
「ああ、なんせ『ゆロボ』だからな」
祖父は同じく渡された白湯を気にした風もなく飲む。
ゆロボ。
祖父がどこからか持ってきた謎の給水ロボット。
その役目は飲み物や食べ物を運ぶことだが、飲み物を作ることも出来る。
その際は「茶」や「湯」など一文字で伝わるものしか作れない。
以前「コーヒー」を頼んだら頭部分から湯気を出してバグった。
そのため運ばれてくる飲み物はだいたい白湯が多め。
じいさんも文句を言わず渡された白湯を飲むだけ。
「一応客人も来てるんだからさぁ」
「ま、まぁダミ子さん。白湯も健康に良いですし。僕は好きですよ、白湯」
マースが苦し紛れのフォローを入れた。
マースは現在人間の姿に戻っている。
ダミ子の祖父も彼が元ネムーニャのスパイだと知っている。
ここにはネムーニャ国民に敵意を持つ者はいない。云わば安全地帯。
「こいつはお前より使えるぞ。お前に頼むとあのわけのわからんドリンクしか出てこないからな」
「ドクダミンPのことを悪く言うなよ」
ドクダミンP。ダミ子が愛飲しているスタミナドリンクのこと。
シュワシュワ弾ける炭酸にドクダミのような渋味がある。一部の顧客からは癖になると知る人ぞ知るドリンクだ。
ダミ子もドクダミンPの魅力に虜になった一人だ。
これを飲むと研究で疲れた心身に活力が宿る……気がする。
研究所のダミ子の机にはドクダミンPが常備されており、もはや飲み物というよりお守りのようになっている。これがないと落ち着かない。
当然自宅にも在庫がたくさんあり、家族にも家を訪れた者にもこれを出す。
「白湯や茶よりもよっぽど嬉しいだろう」
「毎日食後に出される身になれ。マースくんもそう思うだろう?」
「え、まあ、そうですね……そう毎回ごくごく飲めるものではないですし……」
ダミ子をチラチラ見ながら恐る恐る返事をするマース。ダミ子が横目で睨んだ。マースが縮んだ。
「あっそ。ていうか、そんなことはいいんだよ。本題に入る。じいさん、私たち旅に出るから資金をくれ」
「ひえっ。ついに孫が恐喝してきた」
「柄にもなく可愛い声をあげるな。あとついにってなんだ」
「冗談じゃよ。なんだ、いきなり旅に出るって。二人で旅行か? お前、セージくんという婚約者がいながら……」
「違うわ……ほら、最近世界中で永眠病が流行ってるだろ? それに例のセージもやられちゃってさ、他人事じゃないなって思ったわけ」
「なに!? セージくんがか!」
祖父は唸るように喉から低い声を絞り出す。
「それはお前の婚期が心配だな」
「だろ?」
「いやそこはまずセージ殿の心配をしましょうよ」
マースが前につんのめる。
誰もセージの心配をしていない。
婚約者の容態より婚期の心配、この祖父にしてこの孫ありかとマースはしみじみ思った。
「まあ奴はさておき」ダミ子が婚約者そっちのけで本題に戻る。
「ここらにも病気が浸透してきたし、治療薬を開発するために旅に出たいんだ。んで、じいさんには資金て形で協力してほしいわけ」
ダミ子の言葉にふむ、と祖父は顎髭を撫でながら頷く。
「資金は問題ないが危険ではないかね。近頃は永眠病のせいで魔物退治をする者が減少している。魔物が野放しになっとる地域もあると聞くぞ」
「大丈夫。マースくんがいるから」
「えっ、僕ですか?」
「うん」
頷くダミ子。
「マースくんひょろっちいけど魔法使いだし。なんとかしてくれるよ」
「なんとかって……」
「おお、さすが魔法大国ネムーニャ帝国の元スパイ。任務に失敗してダミ子に仕えてるとはいえ頼りになる」
「絶妙に誉めてないですよねそれ……」
突然さらっと黒歴史を語られ落ち込むマース。更にダミ子が容赦なく追い討ちをかける。
「役に立たなかったら彼を盾に生き延びてみせるよ」
「ダミ子さん!?」
「それは良いアイデアじゃ」
「お祖父様!?」
マースをフルボッコにした雑談が終わると、ダミ子たちは祖父から資金を受け取り、家の前に出た。
「じゃあ行ってくるから」
「おお、気をつけてな。マースくん、ダミ子を頼んだよ」
「はい。ダミ子さんの婚期を間に合わせられるよう頑張ります。頼りないなりに」
「気にしてる気にしてる」
ダミ子が意地悪な笑みを浮かべて助手を見つめる。
それを見て祖父は「あまり意地悪してやるなよ」と孫に注意した。じいさんアンタもな。
「……私が帰った時には眠ってるなんてことがないようにね」
「余計な心配するな。このようにピンピンしとるからな」
祖父がダミ子の頭に手をのせる。そのままわしゃわしゃと頭を乱暴に撫でた。
「それに眠ったとしてもお前が起こしてくれるんだろう?」
「……ああ」
「とにかくワシのことは気にするな。ゆロボもいるしな。せっかくの冒険なんだ、見聞広めて帰ってこい」
ドアの内側からゆロボが手を降っているのが見えた。
「行きましょうか、ダミ子さん」
「ああ」
しばしの別れとわかっていても鼻の奥がツンとする。
ダミ子は柄にもなく潤む目元を乱暴に手でこすり、祖父に向けて笑顔で言った。
「いってきます」
家はダミ子と祖父の二人で暮らしている。
両親はダミ子が幼い頃に病で亡くなってしまった。
同時に親を亡くし一人になったダミ子を引き取ったのは祖父だった。
故に祖父はダミ子にとってもはや第二の親のようなものである。
「着いた」
ドアを二回ノック。
「じいさん、私だ。ダミ子だ」
今さらながらダミ子ってなんだよ、と思う。
ダミ子は本名ではない。
同僚のカモミールがふざけてつけたあだ名だ。
ダミ子。
彼女が愛飲しているドリンクが起源。
しかし、あまりにも語呂が良いことから研究所の仲間たちに浸透し、国王、助手、そして祖父まで彼女のことを『ダミ子』と呼ぶようになった。
もはや彼女を本名で呼ぶ者はいない。
まあ別にいいんだけど。
「おお、ダミ子か」
ドアから顔を覗かせた祖父がさっそくダミ子呼びで迎えた。
「三日も家に帰らないとは何事じゃ。この不良孫め」
「研究所に泊まってたんだよ。遊んでるわけじゃないわ」
「まったく、ワシがどんな気持ちかも知らんで……」
「お、心配してくれたの?」
「いや、お前じゃなくて夕飯の心配」
「アンタはそういう奴だったよ」
「お前の作る不味い飯でも無いよりはマシだからの。ほれ、入れ」
祖父は顔を引っ込めるとドアを開いた。
『ゆ』
「あ、どうも」
「サンキュ」
ソファに座ると丸い円筒型のロボットがトレーに乗せたカップを差し出してきた。ダミ子とマースはそれぞれカップを受けとる。
口をつけるとそれは何の味もしない。
「……相変わらず白湯しか注げないのかこのロボ」
「ああ、なんせ『ゆロボ』だからな」
祖父は同じく渡された白湯を気にした風もなく飲む。
ゆロボ。
祖父がどこからか持ってきた謎の給水ロボット。
その役目は飲み物や食べ物を運ぶことだが、飲み物を作ることも出来る。
その際は「茶」や「湯」など一文字で伝わるものしか作れない。
以前「コーヒー」を頼んだら頭部分から湯気を出してバグった。
そのため運ばれてくる飲み物はだいたい白湯が多め。
じいさんも文句を言わず渡された白湯を飲むだけ。
「一応客人も来てるんだからさぁ」
「ま、まぁダミ子さん。白湯も健康に良いですし。僕は好きですよ、白湯」
マースが苦し紛れのフォローを入れた。
マースは現在人間の姿に戻っている。
ダミ子の祖父も彼が元ネムーニャのスパイだと知っている。
ここにはネムーニャ国民に敵意を持つ者はいない。云わば安全地帯。
「こいつはお前より使えるぞ。お前に頼むとあのわけのわからんドリンクしか出てこないからな」
「ドクダミンPのことを悪く言うなよ」
ドクダミンP。ダミ子が愛飲しているスタミナドリンクのこと。
シュワシュワ弾ける炭酸にドクダミのような渋味がある。一部の顧客からは癖になると知る人ぞ知るドリンクだ。
ダミ子もドクダミンPの魅力に虜になった一人だ。
これを飲むと研究で疲れた心身に活力が宿る……気がする。
研究所のダミ子の机にはドクダミンPが常備されており、もはや飲み物というよりお守りのようになっている。これがないと落ち着かない。
当然自宅にも在庫がたくさんあり、家族にも家を訪れた者にもこれを出す。
「白湯や茶よりもよっぽど嬉しいだろう」
「毎日食後に出される身になれ。マースくんもそう思うだろう?」
「え、まあ、そうですね……そう毎回ごくごく飲めるものではないですし……」
ダミ子をチラチラ見ながら恐る恐る返事をするマース。ダミ子が横目で睨んだ。マースが縮んだ。
「あっそ。ていうか、そんなことはいいんだよ。本題に入る。じいさん、私たち旅に出るから資金をくれ」
「ひえっ。ついに孫が恐喝してきた」
「柄にもなく可愛い声をあげるな。あとついにってなんだ」
「冗談じゃよ。なんだ、いきなり旅に出るって。二人で旅行か? お前、セージくんという婚約者がいながら……」
「違うわ……ほら、最近世界中で永眠病が流行ってるだろ? それに例のセージもやられちゃってさ、他人事じゃないなって思ったわけ」
「なに!? セージくんがか!」
祖父は唸るように喉から低い声を絞り出す。
「それはお前の婚期が心配だな」
「だろ?」
「いやそこはまずセージ殿の心配をしましょうよ」
マースが前につんのめる。
誰もセージの心配をしていない。
婚約者の容態より婚期の心配、この祖父にしてこの孫ありかとマースはしみじみ思った。
「まあ奴はさておき」ダミ子が婚約者そっちのけで本題に戻る。
「ここらにも病気が浸透してきたし、治療薬を開発するために旅に出たいんだ。んで、じいさんには資金て形で協力してほしいわけ」
ダミ子の言葉にふむ、と祖父は顎髭を撫でながら頷く。
「資金は問題ないが危険ではないかね。近頃は永眠病のせいで魔物退治をする者が減少している。魔物が野放しになっとる地域もあると聞くぞ」
「大丈夫。マースくんがいるから」
「えっ、僕ですか?」
「うん」
頷くダミ子。
「マースくんひょろっちいけど魔法使いだし。なんとかしてくれるよ」
「なんとかって……」
「おお、さすが魔法大国ネムーニャ帝国の元スパイ。任務に失敗してダミ子に仕えてるとはいえ頼りになる」
「絶妙に誉めてないですよねそれ……」
突然さらっと黒歴史を語られ落ち込むマース。更にダミ子が容赦なく追い討ちをかける。
「役に立たなかったら彼を盾に生き延びてみせるよ」
「ダミ子さん!?」
「それは良いアイデアじゃ」
「お祖父様!?」
マースをフルボッコにした雑談が終わると、ダミ子たちは祖父から資金を受け取り、家の前に出た。
「じゃあ行ってくるから」
「おお、気をつけてな。マースくん、ダミ子を頼んだよ」
「はい。ダミ子さんの婚期を間に合わせられるよう頑張ります。頼りないなりに」
「気にしてる気にしてる」
ダミ子が意地悪な笑みを浮かべて助手を見つめる。
それを見て祖父は「あまり意地悪してやるなよ」と孫に注意した。じいさんアンタもな。
「……私が帰った時には眠ってるなんてことがないようにね」
「余計な心配するな。このようにピンピンしとるからな」
祖父がダミ子の頭に手をのせる。そのままわしゃわしゃと頭を乱暴に撫でた。
「それに眠ったとしてもお前が起こしてくれるんだろう?」
「……ああ」
「とにかくワシのことは気にするな。ゆロボもいるしな。せっかくの冒険なんだ、見聞広めて帰ってこい」
ドアの内側からゆロボが手を降っているのが見えた。
「行きましょうか、ダミ子さん」
「ああ」
しばしの別れとわかっていても鼻の奥がツンとする。
ダミ子は柄にもなく潤む目元を乱暴に手でこすり、祖父に向けて笑顔で言った。
「いってきます」
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