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#8 君が七掌陣 Part1
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次の町へ向かう道中。
「ねぇねぇ、みんなは生まれ変わったら何になりたい?」
風瓜は突然こういうことを言い出すから驚かされる。
「私は霊とか、そういうものになりたい」
「お化けってこと?」
ヴォーテに迷いがないことに繁風は驚いた。
「というか、霊って何だ?
それ、生まれ変わってないだろ。
今世でのお前の続きだろ」
「まぁ、言われてみればそうか」
「ヴォーテはどうしてお化けになりたいの?」
「一言で言えば、先の時代も見てみたいからかな。
私は五仕旗が好きだ。
もしこの先の時代も、ずっと五仕旗が続いていくなら、未来の人々がどんな戦い方をするのか見てみたい。
私と君達が初めて会った社があっただろ?」
「うん」
「あそこには勝負事における神様がいるといわれている。
私はあの社に留まって、そこに来る人々と勝負してみたい」
「向上心のあるお前らしい願いだな」
「風瓜はどうなりたい?」
「俺は…分かんない!」
「自分から聞くから、お前はもう決まってるんだと思ってたよ」
「兄ちゃんは?」
「俺は…
次はモンスターになってみたいかな」
「モンスター?」
「ああ。
今は人間としてモンスターを召喚して、みんなに戦ってもらってるが、次は自分で戦ってみたい」
「どんなモンスター?」
「パッと思いついたのは、剣で戦うモンスターとかかな」
「へぇ~、じゃあ俺も兄ちゃんとずっと一緒にいたいからモンスターになる!」
「風瓜は繁風が大好きなんだな」
「まぁ、ずっと先の話だろうけどな」
**********
随分と大きく賑やかな町にやってきた。
「祭りでもあるかのような賑わいだな」
実際、祭りはあった。
一年間、皆が健康に過ごせたことを祝う、そして、次の一年、無事に過ごせるように願うという祭りだった。
「楽しみだなぁ」
風瓜は浮かれている。
「動き回って迷子にならないようにな」
「大丈夫だよ~」
**********
<メインステージ>
夕方。
「さぁ、始まりました…」
祭りが進行していく。
「さぁ、ここで五仕旗によるエキシビジョンマッチを開催いたします!」
「エキシビジョンマッチ?」
「人とモンスターの絆ともいえる五仕旗で、この祭りを盛り上げようというのが…」
司会が長々と説明する。
「どなたかご協力いただけませんか?」
立候補する者はいなかった。
大勢の前で手を挙げることは勇気のいることである。
「兄ちゃん。俺行ってきてもいい?」
「ん? いいぞ。
行ってこい」
「うん!」
風瓜は嬉しそうに、挙手をしながら前に走っていった。
「おっ、ボク。
お名前は?」
「果地風瓜です」
「皆さん、風瓜君に拍手!」
拍手とともに会場が盛り上がる。
「それではもう一人、どなたか…」
司会が呼びかけると男が一人前に出た。
「俺が相手をしよう。
名前はオース」
二人がメインステージに上がる。
「いつもピリピリした戦いばかりだから、たまにはこういうのも良いな」
「ああ。
風瓜がちゃんとゲームをできるか心配だが…」
「君は本当に弟思いだな。
これだけの人がいるのに自分から出ていったんだ。
あの子はきっと大丈夫さ」
「だといいけどな…」
両者が起動 を準備する。
「五仕旗…」
「Primal Generation!」
「ねぇねぇ、みんなは生まれ変わったら何になりたい?」
風瓜は突然こういうことを言い出すから驚かされる。
「私は霊とか、そういうものになりたい」
「お化けってこと?」
ヴォーテに迷いがないことに繁風は驚いた。
「というか、霊って何だ?
それ、生まれ変わってないだろ。
今世でのお前の続きだろ」
「まぁ、言われてみればそうか」
「ヴォーテはどうしてお化けになりたいの?」
「一言で言えば、先の時代も見てみたいからかな。
私は五仕旗が好きだ。
もしこの先の時代も、ずっと五仕旗が続いていくなら、未来の人々がどんな戦い方をするのか見てみたい。
私と君達が初めて会った社があっただろ?」
「うん」
「あそこには勝負事における神様がいるといわれている。
私はあの社に留まって、そこに来る人々と勝負してみたい」
「向上心のあるお前らしい願いだな」
「風瓜はどうなりたい?」
「俺は…分かんない!」
「自分から聞くから、お前はもう決まってるんだと思ってたよ」
「兄ちゃんは?」
「俺は…
次はモンスターになってみたいかな」
「モンスター?」
「ああ。
今は人間としてモンスターを召喚して、みんなに戦ってもらってるが、次は自分で戦ってみたい」
「どんなモンスター?」
「パッと思いついたのは、剣で戦うモンスターとかかな」
「へぇ~、じゃあ俺も兄ちゃんとずっと一緒にいたいからモンスターになる!」
「風瓜は繁風が大好きなんだな」
「まぁ、ずっと先の話だろうけどな」
**********
随分と大きく賑やかな町にやってきた。
「祭りでもあるかのような賑わいだな」
実際、祭りはあった。
一年間、皆が健康に過ごせたことを祝う、そして、次の一年、無事に過ごせるように願うという祭りだった。
「楽しみだなぁ」
風瓜は浮かれている。
「動き回って迷子にならないようにな」
「大丈夫だよ~」
**********
<メインステージ>
夕方。
「さぁ、始まりました…」
祭りが進行していく。
「さぁ、ここで五仕旗によるエキシビジョンマッチを開催いたします!」
「エキシビジョンマッチ?」
「人とモンスターの絆ともいえる五仕旗で、この祭りを盛り上げようというのが…」
司会が長々と説明する。
「どなたかご協力いただけませんか?」
立候補する者はいなかった。
大勢の前で手を挙げることは勇気のいることである。
「兄ちゃん。俺行ってきてもいい?」
「ん? いいぞ。
行ってこい」
「うん!」
風瓜は嬉しそうに、挙手をしながら前に走っていった。
「おっ、ボク。
お名前は?」
「果地風瓜です」
「皆さん、風瓜君に拍手!」
拍手とともに会場が盛り上がる。
「それではもう一人、どなたか…」
司会が呼びかけると男が一人前に出た。
「俺が相手をしよう。
名前はオース」
二人がメインステージに上がる。
「いつもピリピリした戦いばかりだから、たまにはこういうのも良いな」
「ああ。
風瓜がちゃんとゲームをできるか心配だが…」
「君は本当に弟思いだな。
これだけの人がいるのに自分から出ていったんだ。
あの子はきっと大丈夫さ」
「だといいけどな…」
両者が起動 を準備する。
「五仕旗…」
「Primal Generation!」
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