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§1 PARSKR II編
#9 型破りな勝利 Part2(ゲーム)
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流導類清 vs コーナー
TURN1
(類清のターン)
「先攻はもらう。
【調達するゴブリン】を召喚」
【調達するゴブリン】
モンスターカード/通常部類/固有ターン1/射手系
通常攻撃力500
通常効果:このモンスターが場にいる限り、自分の場のモンスターは、自分の場の装飾系カード1枚につき攻撃力が500上がる。
(材料の調達を主な仕事としているゴブリン。
珍しい素材に対するアンテナを常に張っている)
手札
類清:4枚
コーナー:5枚
TURN2
(コーナーのターン)
「俺のターン。
【開幕を無視する獣】を召喚」
【開幕を無視する獣】
モンスターカード/打撃部類/固有ターン1/格闘系
打撃攻撃力300
効果なし
(ルールに従うことが大嫌いな獣。
試合開始の合図がある前に、先手を繰り出す)
荒々しい獣が現れた。
何が気に入らないのか、ひどく興奮している。
「ターン終了」
「怖そうなのが出てきたな」
「攻撃力300。
こちらの攻撃を誘っているのか…」
手札
類清:4枚
コーナー:4枚
TURN3
(類清のターン)
「俺のターン」
カードをドローする類清。
「類清、ここは警戒した方がいい。
相手はこの国の王だ。
何の意図もなく攻撃力300のモンスターを召喚するはずがない」
「ああ。
攻撃した瞬間、攻撃力を上げたり、特殊カードで対抗したりってのは考えられるな。
それなら…
【手練のバフォメット】を召喚!」
【手練のバフォメット】
モンスターカード/通常部類/固有ターン3/射手系
通常攻撃力1300
通常効果:モンスターに攻撃する場合、発動可能。
このモンスターの攻撃力は戦闘中のみ、戦闘する相手モンスターの固有ターン×100だけ上がる。
このモンスターは、装飾系カードの効果で指定されていない場合、戦闘ダメージを与えられない。
(黒を基調とした迷彩柄のバフォメット。
武器や道具を使いこなすだけでなく、元々の能力も優れている)
「(こいつの攻撃力なら、あいつのモンスターを倒すのにも十分だろ。戦闘ダメージを与えられないのは惜しいが、【ゴブリン】の攻撃が失敗した時の代打としては心強い!)
バトル!
【調達するゴブリン】で攻撃」
【調達するゴブリン】通常攻撃力500
vs
【開幕を無視する獣】打撃攻撃力300
【ゴブリン】が背中から取り出した道具で叩くと、【ゴング】はあっさりと破壊されてしまった。
「うっ…」
コーナーの累積ダメージ:500(0+500)
「何もなかった…」
「何もなかったな。私の取り越し苦労だったか?」
コーナーに焦りは見られない。
「どうした?
俺にダメージを与えられたんだぞ。
もっと嬉しそうにしろよ」
「(あいつ、随分余裕そうだな…)
ターン終了だ」
手札
類清:4枚
コーナー:4枚
TURN4
(コーナーのターン)
「俺のターン。
特殊カード【木漏日】を発動。
このゲーム中に、攻撃力500以下で効果のないモンスターを召喚している場合、2枚をドローできる」
【木漏日】
特殊カード/駆動系
発動条件:このゲーム中に自分が攻撃力500以下で効果のないモンスターを召喚している場合。
効果:2枚ドローする。
カードをドローするコーナー。
コーナーの手札:6枚
「俺は手札から【無双武闘-アラカルト・ヒール】を召喚!」
【無双武闘-アラカルト・ヒール】
モンスターカード/打撃部類/固有ターン3/格闘系
打撃攻撃力600
打撃効果:???
(状況に応じた様々な戦法を習得した戦士。
勝てれば何をしてもよいという精神で戦う)
怪しい雰囲気の戦士が召喚される。
「さらに特殊カード【型破りな闘技場】を発動!」
大きな音を立て、両者の足下からリングが現れる。
【型破りな闘技場】
特殊カード/残存型/格闘系
発動条件:自分ターンまたは相手ターン中に、カードの発動が可能。
効果:???
「これは…」
「続けて特殊カード【一撃】!
モンスターの攻撃回数を1回増やす。
続けて【双主演詠唱】を重発動!
同じ効果を2回使う!」
【一撃】
特殊カード/追撃系
発動条件:場にモンスターがいる場合。
効果:モンスター1体のこのターンの攻撃回数を1回増やす。
【双主演詠唱】
特殊カード(重発動)/詠唱系
発動条件:特殊カードが発動した時、それに対して発動可能。
効果:このカードはそのカードと同じカードとなる。
(他のプレイヤーの場で特殊カードが発動した場合は、効果処理前にそのプレイヤーの場に移動する)
「よって、【アラカルト・ヒール】はこのターン3回攻撃が可能!」
「3回攻撃!?
でも、攻撃力600じゃ、倒せるのは【ゴブリン】だけ…」
「俺はそんなのを狙ってるんじゃねぇ!」
「何?」
「バトル!
【無双武闘-アラカルト・ヒール】で攻撃!」
【アラカルト・ヒール】は類清のモンスター達の間を高速で抜けると、類清に近づき殴りかかった。
「うわっ!」
「類清!」
類清の累積ダメージ:600(0+600)
「どうなってんだ?」
「【アラカルト・ヒール】は攻撃力1000未満の場合、相手プレイヤーに攻撃してダメージを与えることができる!
モンスターなんかいちいち相手にしなくても、お前にダメージを与えることができるんだよ!」
【無双武闘-アラカルト・ヒール】
モンスターカード/打撃部類/固有ターン3/格闘系
打撃攻撃力600
打撃効果:自分の場のモンスターがこのモンスター1体の場合、このモンスターは相手プレイヤーに攻撃できる。
(勝敗判定はこのモンスターの勝利、相手プレイヤーの敗北とし、このモンスターの攻撃力が戦闘ダメージとして与えられる)
ただし、このモンスターの攻撃力が1000以上の場合、この効果を適用して相手に与える戦闘ダメージは0になる。
(状況に応じた様々な戦法を習得した戦士。
勝てれば何をしてもよいという精神で戦う)
「くそっ!」
「このままダメージを受け続ければ、あと4回で我々は敗北する!」
「4回?
あと2回で十分だよ!」
「何だと?」
リングに備えつけられた大型モニターに、"1"という文字が表示される。
「この数字は一体…」
「これが【型破りな闘技場】の効果。
このリングの上では、相手プレイヤーは累積ダメージが3000以上になっても敗北しない」
「は?
じゃあ、お前が俺にダメージを与える意味はないじゃん」
「話は最後まで聞け。
その代わりにお前は、ダメージを3回受けた時点で累積ダメージに関係なく敗北する!」
「!?」
【型破りな闘技場】
特殊カード/残存型/格闘系
発動条件:自分ターンまたは相手ターン中に、カードの発動が可能。
効果:このカードが場にある限り、このカードを従えるプレイヤーから見た相手は、自身の累積ダメージが敗北値以上になっても敗北しない。
このカードを従えるプレイヤーは、自身から見た相手に戦闘ダメージを3回与えることでゲームに勝利する。
「さぁ、次いくぞ!
2回目の攻撃!」
再び戦士は類清に近づき、今度は蹴りを入れた。
「うわっ!」
類清の累積ダメージ:1200(600+600)
「あと一撃で終わりだ!
3回目の攻撃!」
「(くっ…これで終わりなのか?)」
【アラカルト・ヒール】が近づいてくる。
「類清!
【逓増の演舞】を発動しろ!」
アブゼリードの突然の指示に驚く類清。
「えっ?
ああ…【逓増の演舞】を発動!」
【アラカルト・ヒール】は類清への攻撃を止め、その場で暴れ始めた。
「どうした? 早く攻撃しろ!」
しかし、戦士は動き疲れ、倒れてしまう。
「どうした!?」
「類清が発動した【逓増の演舞】の効果だ。
このターンに成立した戦闘1回につき200、場のモンスター1体の攻撃力を上げる。
このターンに成立した戦闘は2回。
この効果により【アラカルト・ヒール】の攻撃力は1000になった」
【逓増の演舞】
特殊カード/演舞系
発動条件:このターン、戦闘が1回以上成立している場合。
効果:場のモンスター1体の攻撃力は、このターンに成立した戦闘回数×200上がる。
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力1000(600+200×2回)
「お前のモンスターは攻撃力が1000以上の場合は、攻撃してもダメージを与えられないのだったな。
したがって、類清へのダメージは0になった」
類清の累積ダメージ:1200(1200+0)
舌打ちするコーナー。
「いやー、アブゼリードのおかげで助かった。
ありがとな」
「君が取り乱した時に支えるのが、私の仕事ではないか」
「そんなに取り乱してねぇよ」
「くだらねぇ手を使いやがって!
ターン終了だ!」
手札
類清:3枚
コーナー:2枚
TURN5
(類清のターン)
「俺のターン」
ドローカードを確認する類清。
じっと見つめて動かない。
「どうした? 何かあったのか?」
「お前を召喚できればな…」
類清の累積ダメージ:1200
「奴がダメージを与えることに重きを置いていない以上、仕方ないだろう。
どれどれ…」
アブゼリードが手札をのぞき込む。
「なるほど。
これなら悩んでも仕方ないな」
「俺、こいつ苦手なんだよな」
「私にとっては大事な仲間なんだ。
仲良くしてくれ」
「"仲良くしてくれ"っていったって、向こうが嫌な感じだから悪いんだろうが。
こいつが大暴れしたせいで、俺、エリアボス外されそうになったんだぞ!」
「でも大丈夫だったじゃないか。
今回もきっと大丈夫さ。
それに、ここは彼に頼るしかないだろう」
「…それもそうだな。
分かったよ」
類清は手札1枚を手に取る。
「俺は【魔鍛工 ボイロヴン】を召喚…」
【魔鍛工 ボイロヴン】
モンスターカード/魔法部類/固有ターン5/加工系
魔法攻撃力1500
魔法効果:???
(灼熱の炎でモンスターを痛ましい姿にする悪魔。
仲間を見境なく犠牲にする姿は、「まさに悪魔」とも「鬼だ」とも評される)
アブゼリードと同じくらいの大きさの悪魔が現れる。
「久々だな」
「ああ。久しぶり」
「その様子だと、今にも敗北という感じだが」
「だからお前みたいな奴の力も借りないといけないんだよ」
「俺は別に、お前が負けようと構わないがな。
そんなことより、今日はこいつらと遊んでもらえばいいのか?」
【ボイロヴン】は【バフォメット】と【ゴブリン】を指差した。
彼らは悪魔を嫌そうに睨んでいる。
アブゼリードがボイロヴンに言い聞かせる。
「そういう言い方はやめろ。
同じデッキの仲間…」
「お前のそういうところが鼻につく。
要するに、あいつを倒せばいいんだろ?」
「ああ。
相手のモンスターの攻撃力は低いが、効果でプレイヤーを攻撃してくる。
このリングの効果で、あと一撃くらえば終わりだったが、何とか防いだ」
「モンスターをスルーして攻撃をしかけてくるのか。
気に入らねぇな。
力の差を思い知らせてやる」
「頼む」
「だがその前に、類清!」
「何?」
「ここからは俺がターンを進める」
「は?」
「お前なんかにいちいち命令されるのは癪だ。
お前が俺に従えば、協力してやるよ」
「俺だってお前なんかに頼みたくねぇんだよ!」
「だったらこのまま負ければいいんじゃねぇか?」
ピリピリする二人にアブゼリードが割って入る。
「今は言い合いをしている場合ではない!
類清、ここはボイロヴンに任せろ」
「分かってるよ…」
「馬鹿が黙ったところで、ようやく始められる」
ボイロヴンがさらに挑発するが、類清はそれ以上言い返すのを堪えた。
「おい! 何喋ってんだ!
早くしろよ!」
コーナーは痺れを切らして怒鳴った。
「悪かったな、待たせて。
詫びとして、ここからは退屈させない」
ボイロヴンはそう言うと、ターンを再開した。
「バトル!
この俺で、そいつを攻撃!」
【魔鍛工 ボイロヴン】魔法攻撃力1500
vs
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力1000
「魔鍛識!」
悪魔が火球を放つ。
戦士はそれを受け、倒れてしまった。
コーナーの累積ダメージ:2000(500+1500)
「【鎮まらぬ闘志】を発動!
【アラカルト・ヒール】を復活させる!」
【鎮まらぬ闘志】
特殊カード/気迫系
発動条件:モンスターが破壊された場合。
効果:そのモンスターを自分の場に復活させる。
【アラカルト・ヒール】は立ち上がった。
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力600
「さらに、【覇気のツボ】!
自分の場のモンスターの数が、相手より少ない場合…」
コーナーの場:
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力600
類清の場:
【調達するゴブリン】通常攻撃力500
【手練のバフォメット】通常攻撃力1300
【魔鍛工 ボイロヴン】魔法攻撃力1500
「相手の場のモンスターの攻撃力の合計が、ターン終了時まで自分モンスターに加算される!」
【覇気のツボ】
特殊カード/指圧系
発動条件:自分の場のモンスターの数より、相手の場のモンスターの数が多い状態で、自分の場にモンスターが召喚された場合。
効果:ターン終了時まで、召喚されたモンスターの攻撃力を、相手の場のモンスターの攻撃力の合計分上げる。
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力3900(600+500+1300+1500)
「(これで、奴はもう手出しができない。
そしてこの効果はターン終了時に切れる。
次のターン、攻撃力600に戻った【アラカルト・ヒール】でもう一度流導類清に攻撃すれば、カウント3となり俺の勝ちだ!)」
「それが何だってんだよ」
「負け惜しみか?」
「お前、いつもモンスターを使って相手を殴ってるんだろ?
たまには自分も食らってみたらどうだ?」
「は?」
**********
<地下の一室>
対戦の様子を瞳彩とフォーカスは見ていた。
「奴ら、いよいよ俺に辿り着きそうだな」
瞳彩は嬉しそうだったが、フォーカスは真逆だった。
「(あいつが勝てば、瞳彩様が…)」
敗北した以上、勝手なことをしては瞳彩に申し訳ないと今まで耐えていた。
しかし、敗北したからこそ穴を埋めないのは、それはそれで申し訳ない。
フォーカスは瞳彩に悟られぬよう、その場を立ち去った。
**********
「俺の魔法効果を発動!
急温鍛錬!」
【ボイロヴン】が両手から火球を放つ。
それは味方である【ゴブリン】と【バフォメット】に直撃した。
「何をしている…」
【ボイロヴン】は声を出して笑っている。
2体はすっかり黒くなっている。
【調達するゴブリン】通常攻撃力0
【手練のバフォメット】通常攻撃力0
【魔鍛工 ボイロヴン】魔法攻撃力3300(1500+500+1300)
「さぁ、行け!」
【ボイロヴン】が命令すると【バフォメット】がゆらゆらと歩き出した。
その姿にコーナーは思わず悲鳴を上げる。
【手練のバフォメット】通常攻撃力0
vs
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力600
【アラカルト・ヒール】は笑いながら【バフォメット】に掴みかかるも【バフォメット】は表情ひとつ変えない。
【バフォメット】の体が砂のように崩れると【アラカルト・ヒール】の体内に入り込んだ。
戦士はコーナーに向かって歩き出した。
「俺の効果は、自分の場のモンスターの攻撃力を0にし、俺自身にその攻撃力を吸収する効果…」
コーナーは恐怖し、話が入ってこない。
「この効果で攻撃力が3000以上になっている場合、攻撃力0のモンスターが攻撃する戦闘でさらに効果を発動できる…」
その間にも操られた戦士は、主人へと歩みを進める。
「攻撃モンスターを破壊し、迎撃モンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える!」
【魔鍛工 ボイロヴン】
モンスターカード/魔法部類/固有ターン5/加工系
魔法攻撃力1500
魔法効果:
・自分ターンに発動可能。(複数回発動可能)
自分の場の素材系モンスターまたは射手系モンスター1体を選ぶ。
そのモンスターの攻撃力分、このモンスターの攻撃力は上がり、そのモンスターの攻撃力は0になる。この効果で攻撃力が上がっている場合、このモンスターは攻撃できない。
・このモンスターの攻撃力が3000以上の場合に、自分の場の攻撃力0のモンスターが攻撃する場合に発動可能。そのモンスターを破壊して、迎撃モンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える。
(灼熱の炎でモンスターを痛ましい姿にする悪魔。
仲間を見境なく犠牲にする姿は、「まさに悪魔」とも「鬼だ」とも評される)
「お前の大好きなモンスターに最後の一撃を任せてやるよ」
【アラカルト・ウォリアー】はコーナーを掴むと何度もフロアに叩きつけた。
「うわぁ!」
コーナーの累積ダメージ:3950(2000+3900÷2)
それを見てニヤリとするボイロヴン。
類清の勝利。
TURN1
(類清のターン)
「先攻はもらう。
【調達するゴブリン】を召喚」
【調達するゴブリン】
モンスターカード/通常部類/固有ターン1/射手系
通常攻撃力500
通常効果:このモンスターが場にいる限り、自分の場のモンスターは、自分の場の装飾系カード1枚につき攻撃力が500上がる。
(材料の調達を主な仕事としているゴブリン。
珍しい素材に対するアンテナを常に張っている)
手札
類清:4枚
コーナー:5枚
TURN2
(コーナーのターン)
「俺のターン。
【開幕を無視する獣】を召喚」
【開幕を無視する獣】
モンスターカード/打撃部類/固有ターン1/格闘系
打撃攻撃力300
効果なし
(ルールに従うことが大嫌いな獣。
試合開始の合図がある前に、先手を繰り出す)
荒々しい獣が現れた。
何が気に入らないのか、ひどく興奮している。
「ターン終了」
「怖そうなのが出てきたな」
「攻撃力300。
こちらの攻撃を誘っているのか…」
手札
類清:4枚
コーナー:4枚
TURN3
(類清のターン)
「俺のターン」
カードをドローする類清。
「類清、ここは警戒した方がいい。
相手はこの国の王だ。
何の意図もなく攻撃力300のモンスターを召喚するはずがない」
「ああ。
攻撃した瞬間、攻撃力を上げたり、特殊カードで対抗したりってのは考えられるな。
それなら…
【手練のバフォメット】を召喚!」
【手練のバフォメット】
モンスターカード/通常部類/固有ターン3/射手系
通常攻撃力1300
通常効果:モンスターに攻撃する場合、発動可能。
このモンスターの攻撃力は戦闘中のみ、戦闘する相手モンスターの固有ターン×100だけ上がる。
このモンスターは、装飾系カードの効果で指定されていない場合、戦闘ダメージを与えられない。
(黒を基調とした迷彩柄のバフォメット。
武器や道具を使いこなすだけでなく、元々の能力も優れている)
「(こいつの攻撃力なら、あいつのモンスターを倒すのにも十分だろ。戦闘ダメージを与えられないのは惜しいが、【ゴブリン】の攻撃が失敗した時の代打としては心強い!)
バトル!
【調達するゴブリン】で攻撃」
【調達するゴブリン】通常攻撃力500
vs
【開幕を無視する獣】打撃攻撃力300
【ゴブリン】が背中から取り出した道具で叩くと、【ゴング】はあっさりと破壊されてしまった。
「うっ…」
コーナーの累積ダメージ:500(0+500)
「何もなかった…」
「何もなかったな。私の取り越し苦労だったか?」
コーナーに焦りは見られない。
「どうした?
俺にダメージを与えられたんだぞ。
もっと嬉しそうにしろよ」
「(あいつ、随分余裕そうだな…)
ターン終了だ」
手札
類清:4枚
コーナー:4枚
TURN4
(コーナーのターン)
「俺のターン。
特殊カード【木漏日】を発動。
このゲーム中に、攻撃力500以下で効果のないモンスターを召喚している場合、2枚をドローできる」
【木漏日】
特殊カード/駆動系
発動条件:このゲーム中に自分が攻撃力500以下で効果のないモンスターを召喚している場合。
効果:2枚ドローする。
カードをドローするコーナー。
コーナーの手札:6枚
「俺は手札から【無双武闘-アラカルト・ヒール】を召喚!」
【無双武闘-アラカルト・ヒール】
モンスターカード/打撃部類/固有ターン3/格闘系
打撃攻撃力600
打撃効果:???
(状況に応じた様々な戦法を習得した戦士。
勝てれば何をしてもよいという精神で戦う)
怪しい雰囲気の戦士が召喚される。
「さらに特殊カード【型破りな闘技場】を発動!」
大きな音を立て、両者の足下からリングが現れる。
【型破りな闘技場】
特殊カード/残存型/格闘系
発動条件:自分ターンまたは相手ターン中に、カードの発動が可能。
効果:???
「これは…」
「続けて特殊カード【一撃】!
モンスターの攻撃回数を1回増やす。
続けて【双主演詠唱】を重発動!
同じ効果を2回使う!」
【一撃】
特殊カード/追撃系
発動条件:場にモンスターがいる場合。
効果:モンスター1体のこのターンの攻撃回数を1回増やす。
【双主演詠唱】
特殊カード(重発動)/詠唱系
発動条件:特殊カードが発動した時、それに対して発動可能。
効果:このカードはそのカードと同じカードとなる。
(他のプレイヤーの場で特殊カードが発動した場合は、効果処理前にそのプレイヤーの場に移動する)
「よって、【アラカルト・ヒール】はこのターン3回攻撃が可能!」
「3回攻撃!?
でも、攻撃力600じゃ、倒せるのは【ゴブリン】だけ…」
「俺はそんなのを狙ってるんじゃねぇ!」
「何?」
「バトル!
【無双武闘-アラカルト・ヒール】で攻撃!」
【アラカルト・ヒール】は類清のモンスター達の間を高速で抜けると、類清に近づき殴りかかった。
「うわっ!」
「類清!」
類清の累積ダメージ:600(0+600)
「どうなってんだ?」
「【アラカルト・ヒール】は攻撃力1000未満の場合、相手プレイヤーに攻撃してダメージを与えることができる!
モンスターなんかいちいち相手にしなくても、お前にダメージを与えることができるんだよ!」
【無双武闘-アラカルト・ヒール】
モンスターカード/打撃部類/固有ターン3/格闘系
打撃攻撃力600
打撃効果:自分の場のモンスターがこのモンスター1体の場合、このモンスターは相手プレイヤーに攻撃できる。
(勝敗判定はこのモンスターの勝利、相手プレイヤーの敗北とし、このモンスターの攻撃力が戦闘ダメージとして与えられる)
ただし、このモンスターの攻撃力が1000以上の場合、この効果を適用して相手に与える戦闘ダメージは0になる。
(状況に応じた様々な戦法を習得した戦士。
勝てれば何をしてもよいという精神で戦う)
「くそっ!」
「このままダメージを受け続ければ、あと4回で我々は敗北する!」
「4回?
あと2回で十分だよ!」
「何だと?」
リングに備えつけられた大型モニターに、"1"という文字が表示される。
「この数字は一体…」
「これが【型破りな闘技場】の効果。
このリングの上では、相手プレイヤーは累積ダメージが3000以上になっても敗北しない」
「は?
じゃあ、お前が俺にダメージを与える意味はないじゃん」
「話は最後まで聞け。
その代わりにお前は、ダメージを3回受けた時点で累積ダメージに関係なく敗北する!」
「!?」
【型破りな闘技場】
特殊カード/残存型/格闘系
発動条件:自分ターンまたは相手ターン中に、カードの発動が可能。
効果:このカードが場にある限り、このカードを従えるプレイヤーから見た相手は、自身の累積ダメージが敗北値以上になっても敗北しない。
このカードを従えるプレイヤーは、自身から見た相手に戦闘ダメージを3回与えることでゲームに勝利する。
「さぁ、次いくぞ!
2回目の攻撃!」
再び戦士は類清に近づき、今度は蹴りを入れた。
「うわっ!」
類清の累積ダメージ:1200(600+600)
「あと一撃で終わりだ!
3回目の攻撃!」
「(くっ…これで終わりなのか?)」
【アラカルト・ヒール】が近づいてくる。
「類清!
【逓増の演舞】を発動しろ!」
アブゼリードの突然の指示に驚く類清。
「えっ?
ああ…【逓増の演舞】を発動!」
【アラカルト・ヒール】は類清への攻撃を止め、その場で暴れ始めた。
「どうした? 早く攻撃しろ!」
しかし、戦士は動き疲れ、倒れてしまう。
「どうした!?」
「類清が発動した【逓増の演舞】の効果だ。
このターンに成立した戦闘1回につき200、場のモンスター1体の攻撃力を上げる。
このターンに成立した戦闘は2回。
この効果により【アラカルト・ヒール】の攻撃力は1000になった」
【逓増の演舞】
特殊カード/演舞系
発動条件:このターン、戦闘が1回以上成立している場合。
効果:場のモンスター1体の攻撃力は、このターンに成立した戦闘回数×200上がる。
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力1000(600+200×2回)
「お前のモンスターは攻撃力が1000以上の場合は、攻撃してもダメージを与えられないのだったな。
したがって、類清へのダメージは0になった」
類清の累積ダメージ:1200(1200+0)
舌打ちするコーナー。
「いやー、アブゼリードのおかげで助かった。
ありがとな」
「君が取り乱した時に支えるのが、私の仕事ではないか」
「そんなに取り乱してねぇよ」
「くだらねぇ手を使いやがって!
ターン終了だ!」
手札
類清:3枚
コーナー:2枚
TURN5
(類清のターン)
「俺のターン」
ドローカードを確認する類清。
じっと見つめて動かない。
「どうした? 何かあったのか?」
「お前を召喚できればな…」
類清の累積ダメージ:1200
「奴がダメージを与えることに重きを置いていない以上、仕方ないだろう。
どれどれ…」
アブゼリードが手札をのぞき込む。
「なるほど。
これなら悩んでも仕方ないな」
「俺、こいつ苦手なんだよな」
「私にとっては大事な仲間なんだ。
仲良くしてくれ」
「"仲良くしてくれ"っていったって、向こうが嫌な感じだから悪いんだろうが。
こいつが大暴れしたせいで、俺、エリアボス外されそうになったんだぞ!」
「でも大丈夫だったじゃないか。
今回もきっと大丈夫さ。
それに、ここは彼に頼るしかないだろう」
「…それもそうだな。
分かったよ」
類清は手札1枚を手に取る。
「俺は【魔鍛工 ボイロヴン】を召喚…」
【魔鍛工 ボイロヴン】
モンスターカード/魔法部類/固有ターン5/加工系
魔法攻撃力1500
魔法効果:???
(灼熱の炎でモンスターを痛ましい姿にする悪魔。
仲間を見境なく犠牲にする姿は、「まさに悪魔」とも「鬼だ」とも評される)
アブゼリードと同じくらいの大きさの悪魔が現れる。
「久々だな」
「ああ。久しぶり」
「その様子だと、今にも敗北という感じだが」
「だからお前みたいな奴の力も借りないといけないんだよ」
「俺は別に、お前が負けようと構わないがな。
そんなことより、今日はこいつらと遊んでもらえばいいのか?」
【ボイロヴン】は【バフォメット】と【ゴブリン】を指差した。
彼らは悪魔を嫌そうに睨んでいる。
アブゼリードがボイロヴンに言い聞かせる。
「そういう言い方はやめろ。
同じデッキの仲間…」
「お前のそういうところが鼻につく。
要するに、あいつを倒せばいいんだろ?」
「ああ。
相手のモンスターの攻撃力は低いが、効果でプレイヤーを攻撃してくる。
このリングの効果で、あと一撃くらえば終わりだったが、何とか防いだ」
「モンスターをスルーして攻撃をしかけてくるのか。
気に入らねぇな。
力の差を思い知らせてやる」
「頼む」
「だがその前に、類清!」
「何?」
「ここからは俺がターンを進める」
「は?」
「お前なんかにいちいち命令されるのは癪だ。
お前が俺に従えば、協力してやるよ」
「俺だってお前なんかに頼みたくねぇんだよ!」
「だったらこのまま負ければいいんじゃねぇか?」
ピリピリする二人にアブゼリードが割って入る。
「今は言い合いをしている場合ではない!
類清、ここはボイロヴンに任せろ」
「分かってるよ…」
「馬鹿が黙ったところで、ようやく始められる」
ボイロヴンがさらに挑発するが、類清はそれ以上言い返すのを堪えた。
「おい! 何喋ってんだ!
早くしろよ!」
コーナーは痺れを切らして怒鳴った。
「悪かったな、待たせて。
詫びとして、ここからは退屈させない」
ボイロヴンはそう言うと、ターンを再開した。
「バトル!
この俺で、そいつを攻撃!」
【魔鍛工 ボイロヴン】魔法攻撃力1500
vs
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力1000
「魔鍛識!」
悪魔が火球を放つ。
戦士はそれを受け、倒れてしまった。
コーナーの累積ダメージ:2000(500+1500)
「【鎮まらぬ闘志】を発動!
【アラカルト・ヒール】を復活させる!」
【鎮まらぬ闘志】
特殊カード/気迫系
発動条件:モンスターが破壊された場合。
効果:そのモンスターを自分の場に復活させる。
【アラカルト・ヒール】は立ち上がった。
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力600
「さらに、【覇気のツボ】!
自分の場のモンスターの数が、相手より少ない場合…」
コーナーの場:
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力600
類清の場:
【調達するゴブリン】通常攻撃力500
【手練のバフォメット】通常攻撃力1300
【魔鍛工 ボイロヴン】魔法攻撃力1500
「相手の場のモンスターの攻撃力の合計が、ターン終了時まで自分モンスターに加算される!」
【覇気のツボ】
特殊カード/指圧系
発動条件:自分の場のモンスターの数より、相手の場のモンスターの数が多い状態で、自分の場にモンスターが召喚された場合。
効果:ターン終了時まで、召喚されたモンスターの攻撃力を、相手の場のモンスターの攻撃力の合計分上げる。
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力3900(600+500+1300+1500)
「(これで、奴はもう手出しができない。
そしてこの効果はターン終了時に切れる。
次のターン、攻撃力600に戻った【アラカルト・ヒール】でもう一度流導類清に攻撃すれば、カウント3となり俺の勝ちだ!)」
「それが何だってんだよ」
「負け惜しみか?」
「お前、いつもモンスターを使って相手を殴ってるんだろ?
たまには自分も食らってみたらどうだ?」
「は?」
**********
<地下の一室>
対戦の様子を瞳彩とフォーカスは見ていた。
「奴ら、いよいよ俺に辿り着きそうだな」
瞳彩は嬉しそうだったが、フォーカスは真逆だった。
「(あいつが勝てば、瞳彩様が…)」
敗北した以上、勝手なことをしては瞳彩に申し訳ないと今まで耐えていた。
しかし、敗北したからこそ穴を埋めないのは、それはそれで申し訳ない。
フォーカスは瞳彩に悟られぬよう、その場を立ち去った。
**********
「俺の魔法効果を発動!
急温鍛錬!」
【ボイロヴン】が両手から火球を放つ。
それは味方である【ゴブリン】と【バフォメット】に直撃した。
「何をしている…」
【ボイロヴン】は声を出して笑っている。
2体はすっかり黒くなっている。
【調達するゴブリン】通常攻撃力0
【手練のバフォメット】通常攻撃力0
【魔鍛工 ボイロヴン】魔法攻撃力3300(1500+500+1300)
「さぁ、行け!」
【ボイロヴン】が命令すると【バフォメット】がゆらゆらと歩き出した。
その姿にコーナーは思わず悲鳴を上げる。
【手練のバフォメット】通常攻撃力0
vs
【無双武闘-アラカルト・ヒール】打撃攻撃力600
【アラカルト・ヒール】は笑いながら【バフォメット】に掴みかかるも【バフォメット】は表情ひとつ変えない。
【バフォメット】の体が砂のように崩れると【アラカルト・ヒール】の体内に入り込んだ。
戦士はコーナーに向かって歩き出した。
「俺の効果は、自分の場のモンスターの攻撃力を0にし、俺自身にその攻撃力を吸収する効果…」
コーナーは恐怖し、話が入ってこない。
「この効果で攻撃力が3000以上になっている場合、攻撃力0のモンスターが攻撃する戦闘でさらに効果を発動できる…」
その間にも操られた戦士は、主人へと歩みを進める。
「攻撃モンスターを破壊し、迎撃モンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える!」
【魔鍛工 ボイロヴン】
モンスターカード/魔法部類/固有ターン5/加工系
魔法攻撃力1500
魔法効果:
・自分ターンに発動可能。(複数回発動可能)
自分の場の素材系モンスターまたは射手系モンスター1体を選ぶ。
そのモンスターの攻撃力分、このモンスターの攻撃力は上がり、そのモンスターの攻撃力は0になる。この効果で攻撃力が上がっている場合、このモンスターは攻撃できない。
・このモンスターの攻撃力が3000以上の場合に、自分の場の攻撃力0のモンスターが攻撃する場合に発動可能。そのモンスターを破壊して、迎撃モンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える。
(灼熱の炎でモンスターを痛ましい姿にする悪魔。
仲間を見境なく犠牲にする姿は、「まさに悪魔」とも「鬼だ」とも評される)
「お前の大好きなモンスターに最後の一撃を任せてやるよ」
【アラカルト・ウォリアー】はコーナーを掴むと何度もフロアに叩きつけた。
「うわぁ!」
コーナーの累積ダメージ:3950(2000+3900÷2)
それを見てニヤリとするボイロヴン。
類清の勝利。
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