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1章

第四話 帝国軍へ奇襲

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アルヴィンたちは騎兵を中心とした6百ほどを率いて出陣し、2日かけて帝国軍の先遣隊が駐屯している町に近づいた。
「殿下、ここにいる帝国軍は5千ほどで現在占領した地域で徴兵を行っているようです。地元民の兵士と直接戦うようなことは。」
「分かっている。極力避けなければ、しかし、徴兵するということはその地域の支配が目的だろうな。」
「殿下、兵糧を狙いましょう。長期間の戦争を有利に進めていくために打っておくべき手だと考えます。」
「よし、ヘルロフ、3百率いて北から行軍している帝国軍に奇襲してくれ。私たちはこの町兵糧庫に火を放つ。」
アルヴィン隊とヘルロフ隊は二手に分かれて奇襲を仕掛けることにした。

帝国軍陣地
「何か馬を駆けてくるぞ。」
「数は少ないが、あの旗は、あれは敵だ。敵襲! 敵襲!守備隊前に出ろ。」
アルヴィンたちは槍を持ち守備兵に突撃した。
「アルヴィン様、前に出過ぎです。」
「勇敢なところを見せないと敵に舐められるぞ。ましてや私は初陣だ。」
アルヴィン隊の騎兵は守備兵を突破し兵糧庫まで来た。
「アルヴィン様、あれが兵糧庫でしょう。」
「今すぐ、兵糧庫を焼き払え。」
「アルヴィン様、そろそろ、危なくなりました。殿は任せて、あなたは先に撤退してください。」
「ああ、前線の砦で待っているぞ。」
アルヴィンたちは兵糧庫を一部焼き払ったあとすぐに帝国軍陣地から離脱した。

—————————————————————
      マクルーン市 
「ノエル、早く支度しろ。エメーギル帝国に逃げるぞ。」
「どうして帝国に?王国を売る気。」
「うるさい。言うことを聞かんか!お前とお前の母親の面倒を見続けたのは誰か分かっているだろう。辺境伯は戦いに出てるから逃げるなら今しかない。」
「きゃぁ、嫌、私はここに残る!この国で生きていたい。」
ノエルは父に髪を引っ張られ無理矢理馬車まで引きずり出された。そこに騎兵たちが近づいてきた。マイルズ・アルバーン伯爵の兵であった。
「ゲラン・アクアーロ市長ですね。」
「確かに、私はマクルーン市長のゲラン・アクアーロであるが、何用か、私は忙しいんだ。」
「あなたに逮捕状が出てます。罪状は税の虚偽申請、金をため込んでいるな。その馬車を見せてもらおう。」
馬車を調べると30kg近くの金、銀、が出てきた。
「これだけの量、言い逃れはできないな。黙って捕まろうか。」
ゲランは捕まえられマイルズの兵に連れていかれた。マイルズはノエルに近づいた。
「お嬢ちゃん大丈夫か、アルヴィン様が調べて怪しんでいたんだ。」
「父がこのようなことをしてしまって申し訳ございません。」
「いやいや、気にしないで良いよ。けがはないかい。アルヴィン様の女がけがをされていたら大変ですから。」
「ええ、いっいやそうゆうのではなくて。」
「大丈夫、私は身分差のある恋とかは理解あるし、何なら燃える方だから。」
「ああ、もういいです。」


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