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1章

第三話 調査できると思ったら帝国が侵略してきました

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   市長の館
「殿下、おはようございます。盗賊団の跡地らしきものが見つかったようです。なので今日はそこに向かい情報を得ましょう。」
「そうか、分かった。20人ほど護衛を連れて行くほかは山を調べるように。」

—————————————————————
  盗賊団の跡地
「何かあったか?」
「壊れかけの銃がありました。あとはここで暖をとっていたようですね。火を起こした跡もありますね。殿下?今さわっているのは火薬ですか?」
「銃の玉の火薬で火を起こしたのか。残っている火薬の匂い、これは帝国産の火薬の匂いか。」
「分かるのですか。匂いの違いなんて。」
「帝国のやつの方が卵臭さがきつい。」
「ということは、やはり帝国軍の兵士が潜入しているということですか。」
「それもあるが、わざとらしく山を広く見渡せるところに拠点を置くはずがない。どれだけうまく逃げれても坑道では狭い。何かしら交戦が一つあっても良いはずだ。やはり市長が怪しいか。」
「では市長を拷問しますか。」
「それも良いな。だが」
アルヴィンが否定しようとした時報告が入った。
「報告します。エメーギル帝国が進軍してきました。国境近くに迫ってきております。」
「殿下、兵をここに集めましょう。ここは我が領内で一番帝国に近い土地です。」
「ああ、兵を5千集めろ。あとキース、市長を監視しておいてくれ。怪しい動きをしていても見逃して泳がしておいてくれ。」
「承知しました。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   4日後 



「アルヴィン殿下、お久しぶりです。大きくなられましたね。」
「マイルズ・アルバーン伯爵、突然呼んだにも関わらず来ていただいてありがとうございます。」
「あなたの父君にはよくしていただいたので、それで、援軍はまだ来ていないのですね。」
「はい、2万の援軍が来る予定だがこのまま無傷の大陸最強の帝国軍と対陣しても勝ち目はない。会戦するまでの間は奇襲しようと思う。それで、この町の市長とその側近たちは帝国に金を密輸している。すぐにでも国外へ逃げるだろう。」
「その話、確かでしょうか。」
「ああ、5日ほど前の夜に市長の娘が帝国の商人と最近よく会うようになった。と言っていてな。ここ数日調べて裏もとれている。確かな情報だ。」
「市長の娘と夜に!殿下も大きくなられましたな。」
「うううるさいぞ。とにかく娘は金の場所は知らないらしい。市長とわずかの側近だろう。私が戦っている間に逃げ出すだろうから金を強奪してほしい。」
「分かりました。盗賊の真似をしろということですね。」
「嫌なことをさせて申し訳ありませんマイルズさん。」

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